初冬の正月

冬の初めの三連休初日。
早朝から空のご機嫌は良さそうな気配がします。
この季節の晴れ間は本当に嬉しいもの。
しっかり人間も光合成をしておきましょう(笑)


今日は二十四節気の「小雪」。
こゆき、ではありません、しょうせつ、です(こゆき、もカワイイ響きだけど)。
立冬から小雪へ。木々の葉が落ち、初雪が舞いはじめ、日ごとに冷え込みが増す頃、
冬とはいえ、雪も寒さもまだ少しという季節の言葉「小雪」。
うふふ、そう考えると「こゆき」と呼んでもいいような気もしてきます(笑)

そんな小雪イブの昨日のおやつはこれ。


六花亭の季節のお菓子「口切大福」。
抹茶と大納言小豆を加えた餅でつぶ餡を包んだ大福です。
初夏に摘まれた茶葉を茶壷でねかせ、
晩秋の頃に初めて壺の口を開く「口切り」にちなんだお菓子とか。

「口切り」・・・気になる・・・、調べてみると、
茶道では年間を通してさまざまな行事がありますが、
11月に行われるのが「口切りの茶事」で「茶人の正月」ともいわれ、
茶道にとって重要なものなのだそうです。

その年の初夏に収穫された新茶の茶葉を陶磁製の茶壷に入れ、しっかり封をし、
冷暗所に数か月間ねかせます。夏から秋にかけて茶壷の中の茶葉は次第に熟成していき、
風味を増していきます。そして11月の立冬の頃になると、
茶壺の封を切って茶葉を取り出し、茶臼で挽いて抹茶にしてお茶をたてるのです。

この茶葉の封を切って抹茶をいただく一連の流れが「口切りの茶事」。
茶道にとって新しい季節の始まりを祝うおめでたい行事であるため、
「茶道の正月」とも呼ばれるのでした。
「口切り」は冬の季語にもなっています。

「口切りの茶事」に招かれることは茶人として栄誉といわれるほど大切な茶事なんだとか。
ちょうど立冬に合わせて、その冬初めて炉を開く「炉開き」も
口切りの茶事に合わせて行われるそうです。
炉に置かれた茶釜にふつふつと静かにお湯が沸く・・・冬を雅に実感する瞬間ですね。

茶壷の口は美しい模様の布で覆われ、その下にある和紙の封を小刀で切り開きます。
なるほど、だから「口切り」なんですね。
茶壷の中には初夏に摘めたお茶とともに「御茶入日記」という紙が同封されており、
茶壷に入っている茶葉や茶師などについて記されているのだそうです。

なんと風流な味わい方でしょう。
新茶の収穫を喜び、初夏のお茶をねかせることでさらにおいしくさせ、
夏と秋を過ごして季節の移ろいを祝う「口切りの茶事」。
小雪舞う今の時季こそが「茶人の正月」なんですね。

11月の正月。
いっぱしの茶人気取りで
「口切大福」をはむはむ食む。

「口切りの大福うまし小雪舞う」 なんてね(笑)