音源のユーモア

人間の自由

こころの自由

おかしみを愛し

おかしみで救う

音源のユーモア

ロシアのウクライナ侵攻から昨日24日で半年。

今朝の朝刊もウクライナ侵攻半年に関する記事がたくさんありましたが、

その中のある小さなコラムがとても印象に残りました。

「一言で和んだ空気」と題されたリビウからの特派員メモです。

ゼレンスキー大統領とグテーレス国連事務総長、トルコのエルドアン大統領の

3者会談が開かれた今月18日、会談後の共同記者会見での出来事。

厳重な警備下でピリピリした緊張感に包まれ2時間遅れで始まった会見は

冒頭からトラブル続き、想定外の連続だったとか。

同時通訳の機器が作動しない。

さらにテレビ局向けの音声機器にも不具合が発生、

後方のカメラマンが「オリジナルの音源が聴こえない!」と

誰かに向かって叫ぶ声が響き、会場は混乱と緊張に包まれた。

その時だった。

ゼレンスキー大統領がすかさずこう言った。

「音源ならここにいますが、聞こえませんか?」

報道陣から思わず笑い声があがり、一瞬で空気が和んだという。

一言で場の空気を和ませたゼレンスキー大統領。

「毅然とした振る舞いだけでなく、元コメディアンとしての一面も

健在だった」と特派員コラムはしめくくられていました。

「音源」のユーモアに、脱帽ですね。

「ユーモア」の語源はギリシャ語の「体液」を意味する「フモール」で

人間の健康、気分を構成する医学用語でしたが、ルネッサンス時代から

美学的用語の性格を帯び、17世紀のイギリスの演劇から

おかしさ、滑稽さを表す言葉と変遷していったそうです。

ユーモアの根源にあるのは人間そのものへの尊重であり、

完璧でなくどこかおかしみのある人間を愛し、慈しむこと。

受け手の立場や信条に対する思いやりが不可欠です。

相手を傷つけずにおかしみによって救うのが、ユーモア。

世界の耳目が集まる戦争の行方を左右する記者会見、

なのに、同時通訳の機器が、音声の機器が、不具合連発、

「オリジナルの音源が聴こえない!」苛立つ声が響く。

担当者は真っ青になって右往左往していたことでしょう、

その空気を一瞬で和ませた、真のユーモア。

「音源ならここにいますが、聞こえませんか?」

会場にいたすべての人を救う「音源のユーモア」に感服します。

しかも、その「音源」は戦時下の大統領だったことにさらに驚く。

この言葉の力、ユーモアの力が、平和への礎にならないものだろうか。

国際情勢はそんなに単純なものではないかもしれない。

でも、おかしみの心で相手を傷つけずに救うことのできるのはやっぱり凄い。

「重く受け止めています」「知る限り関係はない」「適切に見直したい」

政治家の言葉に幻滅する今日この頃、特に沁みたコラムだった。

(写真は)

ユーモアと

甘いおやつがあれば

人は幸せに生きられる。

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はんなり桃の風味が絶品♪