秋刀魚遠足

小夏日和は去ったかな。
今朝の札幌は曇り空、昨日までの晴天はおしまいのようです。
ナナカマドの実は赤く染まり、緑の葉っぱも少しずつ色づいてきました。
今年の秋はゆっくりスローペース。


ですが、我が家の食卓にも、秋の味覚が登場。
2026初秋刀魚!
夫がデパ地下で3尾750円におまけしてもらった秋刀魚。
グリルのココットに入るように頭を落としてもらったので、やや小さく見える。

いや、多分、もともとのサイズ自体もそれほど大型ではなかったようで、
脂ののりは少し控えめでありましたが、やはり秋刀魚は秋刀魚、美味しかった。
仕入れ担当の夫はご褒美のダブル盛り。
秋刀魚2がお皿に並ぶ景色はそれなりに圧巻。


秋刀魚を焼く風景も時とともに変わりましたね~。
その昔は家の外の七厘で団扇で仰ぎながらジュウジュウ、そんな風景はもはや映画やドラマでしか見られません。
やがてガスコンロの上の焼き網で、さらに魚焼きグリルになり、それも進化してココット容器登場。
そもそも、煙やにおいが出るからと、家で魚を焼かない家庭も増えているらしい。

秋の味覚を代表する秋刀魚ですが、北海道のサンマ漁も水揚げ量は伸びずに不漁続き。
卸値も昨年の3倍となり、東京の鮮魚店では大型1匹700円だとか。
漁模様も、焼く風景も移りゆく秋刀魚。
だからこそ、懐かしく思い出す記憶があります。

それは「秋刀魚遠足」。
息子が通っていた幼稚園は札幌のばんけいにあって、日頃から晴れの日も雨の日も野山を毎日お散歩。
秋のある日はお山の上で園児が1人1匹ずつ、秋刀魚を食べる遠足がありました。
まだ秋刀魚が豊漁だった時代、水産関係の保護者から大量の秋刀魚が提供されていたようです。

子どもたちはお山の上でちょうど良い小枝を探し、小さな手で秋刀魚のお腹を出して、小枝に刺して、
先生たちが熾した炭火で一斉に秋刀魚を焼くのです。お山の上で秋刀魚がジュウジュウ♪
その日のお弁当はごはんだけ、おかずは自分で仕込んだ一本まんまの秋刀魚の炭火焼き。
ワイルドで風流で食育効果抜群の「秋刀魚遠足」いい思い出です。

あの体験のおかげか、息子は秋刀魚が大好き。
秋刀魚以外のお魚も、親が驚くほど、お箸できれいに食べる子どもで、今もお魚好き。
秋刀魚の不漁が続く昨今、あの秋刀魚遠足が今も続いているのかはわかりませんが、
煙やにおいや骨があっても、お魚は美味しい、と体験できたことは幸せだった
と思います。

秋刀魚、秋鮭、北海道を代表する海の幸が獲れなくなり、
ブリやフグなどあまりなじみのなかった魚が獲れています。
流通や加工が新たな魚種にすぐには対応できず、食習慣もないことから消費が増えないと聞きますが、
お魚は、おいしい。獲れたお魚を大切においしくいただけるよう、
子どもたちのためにも、大人たちが知恵をしぼっていかねばならないのかもしれませんね。

秋刀魚遠足。
懐かしく、今となっては贅沢な秋の思い出。
サンマ♪サンマ♪
お山の上で子どもたちの歓声が聞こえた秋だった。