うんとこしょ進化系

おじいさん、おばあさん、孫に犬に猫、
みんなで力を合わせて引っ張るけれど、それでも抜けない、とうとう、ねずみも呼んで、
うんとこしょ、どっこいしょ!
すぽんっ!


みずみずしい北海道産の白かぶ。
我が家ご用達の春野菜を見るたびに、あのロングセラー絵本のお話を思い出します。
ロシアの昔話「おおきなかぶ」。
福音館書店の絵本、何度も息子に読み聞かせしましたっけ、
「うんとこしょ、どっこいしょ!」親子で声を合わせて絵本のかぶを抜いた懐かしい思い出。

北海道産の白かぶが旬を迎えています。
雪解けのあと真っ先にハウス物の収穫が始まる白かぶは春の訪れをつげる春野菜。
GW明けからは露地物が収穫され、野菜売り場にみずみずしい葉付きの姿で並んでいるのを見ると、
かぶ好き(株好きではない笑)の我が家、いつも手に取りお買い上げ。
この週末ごはんで、ちょっと目先を変えた煮物仕立ててみましたよ。


「白かぶと鶏つくねの旨煮」
我が家定番の鶏そぼろ煮と同じ材料でトランスフォーメーション、お料理はこれだから面白い。
鶏ひき肉にすり下ろし生姜、酒、塩、片栗粉を加えて粘りが出るまで混ぜ、
昆布と鰹節のおだしに味醂、醤油、塩を加え、鶏つくねをスプーンで形を整えて投入、火を通し、
白かぶを加えて落し蓋で10分ほどことこと、最後にしめじとかぶの葉を加え、
全体に火が通ったら出来上がりです。

「白かぶと鶏つくねの旨煮」さあ、召し上がれ♪
まずは鶏つくね、う~ん、生姜の風味が効いて旨み抜群。
そして白かぶ・・・うわぁ・・・柔らかっ!甘っ!旨っ!
おだしと鶏の旨みが存分にしみ込んだ白かぶの滋味深い美味しさをいったら、もう絶品。
かぶの葉の緑と、かぶの白、緑黄色野菜と淡色野菜の両方を味わえるのも白かぶの魅力です。

かぶは、エラいなぁ。
かぶの原産地は地中海沿岸アフガニスタン地域とされ、ヨーロッパからシベリア、中国、朝鮮半島を経て日本に伝来。
古事記や日本書紀にかぶの記述があるなど古くから愛されてきた野菜です。
かぶが世界に広がった道のりはその重要性をよく物語っています。

かぶは大根とともに凶作の時にも主食代わりになる重要な野菜だったので、世界各地に多くの品種が成立しました。
野生種に近い西ヨーロッパの「テルトウ群」、「小アジア群」「アフガニスタン群」「西欧群」「ロシア群」など
扁球形、球形、長形、白、淡緑色、紫紅色、紅色などさまざまな形と色があり、
緑の葉、白色、きれいな球形の「日本群」は最も進化したかぶなんだそうです。

「うんとこしょ、どっこいしょ!」とみんな総出で引っ張らなきゃ抜けないほど大きなかぶは
品種的には「ロシア群」かと思いましたが、一説には「ルタバカ」という北欧原産の根菜とする説もあるようで、
本当のところは、かぶを植えたおじいさん、おばあさんに聞いてみるしかなさそうですが(笑)、
かぶ界の最新進化系「日本群」の白かぶは、ねずみさんまで呼ばなくても抜けそうです(笑)

しみじみ染み渡る北海道産白かぶの旨煮を味わいながら、
世界各地のかぶを想像してみるのもまた一興。
まあるくて白くて緑の葉が美しい「日本群」かぶ。
うんとこしょ進化系のかぶなのだった。