うりずん沖縄旅⑮~万国津梁の翼
万物の緑潤う季節「うりずん」に2泊3日で訪れた「うりずん沖縄旅」その⑮。
旅の最終盤、早めに到着した那覇空港をクルージング、
沖縄そばとてびち煮つけで朝昼兼用ブランチ、沖縄県民御用達の洋菓子店「Jimmy's」でお買い物、
空港のショップで沖縄ご当地パン「ゼブラパン」の空港限定品を発見したり、
カエルのしゅういちくんが目印の「なかよしパン」の歴史に思いを馳せるひとときを過ごしました。
飛行機の搭乗時刻までまだ時間に余裕があります。
せっかくなので、国際縁エリアまで足を伸ばしてみましょう。
那覇空港には現在国内線7社・28路線、国際線は23社・14路線が就航しています。
2019年3月には国内線と国際線の間に際内連絡ターミナルが新設され、
2階の商業空間「YUINICHI STREET」や3階のチェックインロビーを通じて
徒歩でシームレスに移動が可能になっています。
つまり、時間があれば、国内線利用客もふらっと自由に国際線エリアを楽しめるのですね。

国際線のフライトスケジュール。
台湾、シンガポール、タイ、中国各都市へ向かう国際線の案内の文字。
日本語、英語、ハングルなどなど各国の言語で表記される青い時刻表を眺めるだけでテンションが上がります。
各国語で流れる搭乗案内もまた旅情をそそりますねぇ。
♪♬♪~~~ あら・・・どこからか、ピアノの音色が聞こえてきます。

あ・・・「空港ピアノ」だ!
NHKで放送されている番組でおなじみの空港ピアノ。
白Tシャツにデニム姿の青年が滑らかなタッチの見事な演奏を披露していました。
大きな楽器ケースを背負った若者がそれを見つめています。ミュージシャン仲間なのでしょうか。
沖縄にライブツアーで来たのか、これから海外へ演奏しに行くのか。
空港に響く美しいピアノの調べ。
異国への旅の出発を報せる搭乗案内のアナウンス。
那覇空港の国際線ターミナルに行き交う旅のBGMに耳を傾けているうちに
ふと、琉球王国の時代にタイムスリップしたような錯覚になりました。
かつて那覇の港は琉球王国の表玄関として、
中国を始め、東南アジア、朝鮮、日本との交易を進める一大国際貿易港でした。
遠くは当時のシャム、マラッカ、スマトラ、ジャワまで荒波を乗り越えて
各国と広く貿易を行い、親交を深めた豊かな海洋国家だったのです。
沖縄からは馬や硫黄などを輸出し、中国などからは絹織物や陶器、鉄器が輸入され、
様々な国の品物や人、文化が集まる国際都市として賑わった歴史を物語る言葉が「万国津梁」です。
琉球王国6代の尚泰久王が鋳造させた「万国津梁之鐘」に刻まれた言葉で、
万国は「世界中」、津梁は「架け橋」を意味しています。
沖縄は小さな国でしたが、世界を結ぶ海の交差点として重要な役割を果たしていました。
琉球王国は強力な軍隊を持たず、軍事力ではなく、
平和的な中継貿易と外交によって安全と繁栄を維持しようとしていました。
色々な国の言葉で搭乗案内のアナウンスが流れる那覇空港国際ターミナル。
そこは現代の「万国津梁」の翼が行き交う空の交差点なのでした。


