袈裟とスマホ
お見送りした年神さまは今頃どのあたりにおいででしょうか。
11日の鏡開きも終わり、おもちも残リ少なくなる頃ですが、
瑞穂の国のお正月、昨今は特にお米に深く感謝を感じます。
我が家にも年末、米どころ新潟からありがたい特産品が届いておりました。

新潟魚沼産のコシヒカリに

魚沼産こがね餅。
新潟県を中心に栽培される最高級のもち米品種「こがねもち」でついたお餅です。

夫の新潟の実家から送られてきた新潟自慢のお米ツートップ。
こがね餅はお雑煮におぜんざいに大活躍。
年の初めに真っ白なお餅を味わえることに心から感謝です。
その「心」に関するちょっと気になる記事が朝刊に載っていました。
「悩む僧侶は問いかける スマホの中のブッダに」
ん?どういうこと?スマホの中のブッダ?
なんと、「AIブッダ(仏陀)」のお話でありました。
京都大学の熊谷誠慈教授らの研究グループが”スマホの中の仏陀”を開発したのです。
寺の住職でもある熊谷教授が日本社会と仏教のつながりが薄れていることに危機感を抱き、
仏教の教えについて解説し、僧侶の質問にも答えてくれるAIの開発を始めました。
和訳した五つの原始経典を参照し、オープンAIのAIモデルが生成する解釈モデルと合わせて回答させ、
チャットGPTなどより「原典に当たっている分、正確に回答できる」のだそうです。
この日本製「AIブッダ」が活躍しているのが、驚くことに、信仰心の篤い仏教国ブータンなのです。
ブータンの中央僧院が「仏教研究や修行の助けになる」と昨年9月に試験導入、
大学や研究機関で仏教を学び始めた人が難解な経典を理解するのに役立ち、
今は約400人の僧侶が使用中で、27年度には約80万人の国民への展開をめざすそうです。
「カンギュル・テンギュル(仏典)への私の理解は正しいのでしょうか?」と
修行中に疑問を感じた僧侶が袈裟の中からスマホを取り出し「AIブッダ」に尋ねると、
十数秒で返信が来る。「ダンマタパ(別の経典)に照らせば、このお経の中にも無常がある」。
凄い・・・袈裟の中のスマホが、真理の答えを示してくれるのだ。
だがしかし、AIブッダがいれば、僧侶は必要なくなる?と思うのは早計のようだ。
熊谷教授はAIブッダのノウハウを生かし「キリスト教AI」を開発しましたが、
「誤った解釈をした時の責任」や「AIに思想を語らせることには慎重であるべき」などの声が上がり、
AIの回答は宗教の研究者でなければわからない、「結局AIは人の手を借りなければ完成しない」と話しています。
悩める心に回答をくれるのは袈裟の中のスマホがあれば万事OKというわけではないのですね。
仏教もキリスト教も人から人へと教え伝わってきたもの。
やはり袈裟を着た人間のお坊さまのお話は必要なのだ。
袈裟とスマホ、AIの時代を象徴する記事だった。


