青い錦
初冬の三連休最終日。
週明け月曜日の早朝の空はほんのりスモーキーなブルー。
天気予報では穏やかな空模様となるようですから、
あれこれ本格的な冬支度をするにはちょうど良い振替休日になりそうです。

「安青錦V 低空無双」
朝刊のスポーツ面の見出しに、思わず膝を打ちました。
大相撲九州場所で関脇安青錦が横綱豊昇龍倒して初優勝。
前で進む低い姿勢と得意技の「内無双」をかけての「低空無双」、
ウマい!座布団2枚(笑)
ウクライナ出身の21歳、本名はヤブグシシン・ダニーロ。愛称ダーニャ。
7歳から相撲を始めた青年はロシアによるウクライナ侵攻が始まった2022年、
相撲大会で知り合った関西大相撲部のコーチ山中新大さんを頼り、
キャリーバッグひとつで日本にやってきました。
山中さんが家族ぐるみで受け入れ、稽古しながら日本語教室にも通い、
携帯翻訳機やジェスチャーを交えながら、気になる日本語はスマホのメモし、
必死に日本語を覚えます。相撲界には通訳がいない。
「親方の言うことを理解するには日本語を覚えるしかない」。
相撲で生きていく。
朝刊が伝える来日エピソードは彼の覚悟を物語っていました。
日本に来て3年半、初土俵から14場所目の異例のスピードで優勝、大関昇進も確実。
低い姿勢を支える下半身の粘り、驚異的な背筋力、前へ前へとくじけぬ心。
安青錦の相撲は見る者を魅了します。
安青錦の「青」は母国ウクライナの色。
出身地ビンニツァの相撲チームで指導したワージャ・ダイアウリさんは
「必ず優勝できると思っていた。むしろ遅いくらいだ」と
声を詰まらせていたそうです。
戦禍のウクライナ。ワージャさんは停電のためテレビで見ることができず、
スマホで教え子の最高の瞬間を見届けたと全国ニュースが伝えていました。
安青錦の家族も避難生活を続ける中、祖国の今が心配でないわけはない。
しかし土俵に立てば、低く、強く、前へ前へ進む21歳。
しこ名にある青い空。化粧まわしに描かれた黄色の向日葵。
平和が戻った愛する祖国にダーニャが錦を飾る日が来ますように。
青い錦。
それは力強く美しい景色に違いない。

「Soup Stock Tokyo」豚肉と根菜のトマトスープ。
この季節は温かな赤いスープが嬉しい。
ボルシチもウクライナ発祥の赤いスープ。
安青錦も大好きらしい。


