秋桜飯

11月の太陽はのんびり昇る。
超朝型の早起き族は起きてもまだあたりは真っ暗(笑)
夜の長さを人一倍感じる今日この頃であります。
季節はしっかり晩秋から初冬へと歩みを進めていますね。


午前5時半ごろの東の空。
スマホカメラもまだ寝ぼけまなこだったのか(笑)またしてもピンボケ。
肉眼ではうっすらビル群の向こうから曙色のきざしは見えていましたが、
昨日からの荒天で雨に濡れた地面には落ち葉が散っていました。

晩秋の週末は、和食に限る。
とゆーことで、昨日の土曜ごはん、おいしい炊きこみごはんを楽しみました。
夫のお知り合いから頂いた礼文島産のタコを使った「タコ飯」。
北海道のお米と北の海の幸タコとの夢のコラボ飯であります。


つややかに光る「礼文産のタコ飯」。
今回は豪快なタコ頭の部分を食べやすくカット、醤油、酒、味醂で炊き上げました。
タコの旨みと風味を存分に味わうべく、昆布やだしも使いません。
もう、これが、絶品!

タコはぷりぷり、柔らかく、タコの旨みや甘みが米粒に沁みまくり、
ぱくぱく、ぱくぱく、ヤバいよ、タコ飯、箸が止まらない~!
先日の礼文産蒸しウニの炊きこみごはんといい、
北海の海の幸を炊きこんだ飯は、最強であります。

さて、タコの炊き込みごはんではなく、タコ飯と評したのには、ワケがあります。
実は、尾張地域の伝統的な郷土料理に「たこ飯」なる一品があるのです。
漁師が釣ったタコを船上でぶつ切りにし、米と一緒に炊きこんだいわゆる漁師飯で
愛知県以外にも愛媛県、香川県、広島県などの瀬戸内海地域でもよく食べられているそうです。

「たこ飯」・・・たこめし。うん、なんか言葉の響きも、美味しそう。
本来は生のタコを米と一緒に炊きこむので、ごはんがきれいな桜色に染まるため、
「桜飯(さくらめし)」と呼ばれることもあるそうです。
なんて風雅な名前でありましょう。

今回は茹でたタコ頭を使いましたが、それでも醤油とタコの色のせいか、
ほんのり、スモーキーな桜色に染まっているように見えます。
春爛漫のピンクがかった桜色というよりは、少しメランコリックな桜色。
・・・そう・・・これは・・・秋桜色と言ってもいいかもしれない。

晩秋の週末。
北の海の幸とお米が出会った美味しい一椀。
礼文島産のタコの魅力を存分に味わえます。
秋桜飯、なり。