ベースボール・ボーイズ

夜が明けた。
今日は秋晴れの空が期待できそうだ。
明け方の東の空が温かなオレンジ色に染まっている。
日出ずる国の晩秋の朝だ。


「ドジャース 魂の連覇」「山本3勝 偉業の締め」
朝刊のスポーツ面の大きな見出しが昨日の興奮を物語ります。
ワールドシリーズ第7戦、ドジャースがブルージェイズに逆転勝ちで2連覇を果たしました。
延長11回で5-4の劇的逆転勝ち、いやはや、ものすごい試合でしたねー!

「1番・投手DH1]で出場した大谷選手は3回途中で3失点しましたが、打者としては2安打。
前日、先発として96球を投げた山本投手が9回途中から登板、延長11回1死1,3塁で
最後の打者をダブルプレーで仕留め、両手を突き上げ天に向かって歓喜の雄叫びを上げた瞬間、
テレビの前で、夫と二人、言語にならない声を放っておりました(笑)

前日96球を投げた先発投手が連投するなど、野球の常識では考えられません。
しかし、当日の試合前に練習を始めたら、思いのほか身体が動いたと言います。
世紀の一戦、「行けるぞ」と腹をくくり「気がついたらマウンドにいた」。
「落ち着いて、集中して、深呼吸して、いつも通り試合に入った」。

一打でサヨナラ負けの状況の中でも「不用意な投球はしないように」、
四隅を突く抜群の制球力で絶体絶命のピンチを切り抜けた。
山本投手が世界一のピッチャーだと証明した魂の投球だった。
勝利の瞬間、スミス捕手がまっしぐらに走り寄り、彼を抱き上げる。
ドジャースナインが、ベンチの選手、スタッフみんなが駆け寄る。
歓喜の輪の真ん中にいた山本投手の言葉が最高だった。

「もう無心で野球少年に戻ったような気持だった。
チームメイトが自分のところに来てくれた時は今まで一番くらいの喜びだった」
世界一の野球少年だ。
同時に、あの試合は、世界一の野球少年たちの晴れ舞台だった。

疲労も相当あり、決して調子が良くはなかった大谷選手ですが、
2連覇の歓喜の輪に駆け寄る笑顔は実にすっきりと晴れやかで嬉しそうでした。
昨年のワールドシリーズでは左肩を負傷していて、ベンチに戻ると患部を温め、
痛み止めの注射を打ちながらのプレーでしたが、
今年は野球をしっかりできたことが嬉しいと語っていました。

試合を決めた場面でのベッツ選手のプレーも凄かった。
捕球しながら2塁を踏み、そのまま空中で1塁へ矢のような送球でダブルプレー。
ランナーが突っ込んでくるのを空中で飛びながらいなして送球してた。
ショートを守る野球少年にとっては神のようなプレーだった。

ワールドシリーズは、世界一野球がうまい選手たちが集う場所だ。
試合に臨む準備、心構え、プレーの質、振る舞い、チームへの貢献、
そのすべてが、小さな野球少年たちにとっての最高の教科書でもあったと思う。
彼らのプレーが、なぜ、こうも心を震わせるのか。

「野球少年に戻ったような気持だった」
山本投手の言葉がその秘密を語っています。
最高のパフォーマンスを支えるのは、野球少年の心、なんだ。
世界一のベースボール・ボーイズに乾杯!


ドジャースWS2連覇。
我が家は豚しゃぶでお祝いしました!
トントン拍子で、3連覇ね♪