おかわりの秋

秋が歩みを進めています。
日一日とまわりの木々が赤や黄色に染まりゆくさまは、いとをかし。
あれほど暑かった夏が幻のように思えてくるほど。
自然の対応力に感心するばかりの今日この頃であります。


秋の深まりを確かめる我が家の標本木(笑)ナナカマドの葉も赤くなってきました。
こうなってくると、自動的に和食が恋しくなるわけで、
昨日の土曜ごはんは、秋を実感する和食三昧を楽しみました。
主役は、こちら。


「礼文産ウニのごはん」。
礼文島在住の夫のお知り合いから貴重なウニをいただいたのです。
近年、道内ではウニの記録的な不良が続いていて、礼文でも本当に獲れないなか、
稀少な蒸しウニを冷凍にして送っていただいたのでした。

淡いオレンジ色のエゾバフンウニと濃いオレンジ色のエゾムラサキウニの2種類。
美しく豪華で貴重なオレンジ色の競演をありがたく、うっとり眺め、
しばし、考えました。
この稀少な海の幸を、どうやって、いただくべきか・・・?

ウニ入りだし巻きたまご、ウニのパスタ、ウニと卵のフレンチ前菜etc・・・
どれもそそられますが・・・大切なウニをしっかり味わい尽くしたい。
よし、合わせるべきは、日本の宝、主食たる「お米」だ!
とゆーわけで、うにごはん、に決定。

蒸しウニをそのままお米と一緒に炊きこむ方法もありますが、
礼文島直送の蒸しウニは生うにと見紛うばかりの新鮮さが際立っていましたので、
分量の水に醤油、酒、味醂を加えて蒸しウニを煮立て、ウニを取り出し、
その煮汁に昆布を加えてお米を炊き、炊きあがったところにウニを戻して蒸らす
別炊き方式で作ってみました。

10分ほど蒸らし、いざ、炊飯器の蓋をオープン!
おおお~~~、なんとかぐわしいウニの香り、美しい群青の礼文の海が浮かぶ。
ウニはふっくら・・・粒をつぶさないように底からさっくり混ぜると・・・
うおぉぉぉ~~~、なんと魅惑的なお焦げに、さらに興奮マックス(笑)

合鹿椀にたっぷりと盛りつけ、細ねぎと刻みのりを載せます。
「礼文産うにのごはん」
さあ、いっただっきまーす!
ぱくり・・・う・・・美味過ぎる・・・言葉が出ない・・・!!!

ウニの香り、甘さ、旨みすべてが北海道のお米と合体。
北海道の海と田んぼの美味しさが凝縮されたその味わいといったら、言葉が追いつかない。
あまりに美味しくて、なんと、めったにしない「おかわり」をしてしまった。
追いつかない言葉の代わりに、行動が物語ってくれた(笑)

ごはんの「おかわり」をしたのは、いつのことだろうか。
もう、何年前か思いつかないほど、はるか昔のことであることは間違いない。
体重計とか、ダイエットとか、んなこと頭の片隅にもなかった若かりし頃以来か。
うにごはんの美味しさを表すのに最強の言葉は「おかわり」だった。

おかわりの秋。
天高く我肥ゆる秋?