小さな神

朝からすっきり晴れ渡る青空。
これは・・・秋晴れ、と言っていいのかしら。
カラッと乾いた爽やかな空気はなんだか秋っぽいのですが、
今日の札幌の予想最高気温は29℃とほぼほぼ真夏日、むむむ迷う。


雲ひとつない真っ青な空。
今週後半から秋めいてくる予報になっていますので、
今日みたいに洗濯物が気持ちよく乾いてくれる日も残り少なくなってくるのかも。
ゆく夏とゆく外干しを惜しむ朝であります。

さて、少しずつ季節が移りゆく今日この頃、
ほっとひと息つけるお茶時間もますますうれしい時季になってきました。
昨日のおやつは懐かしい、可愛い、三星の名物銘菓。
「北海道ポンエペーレ」です。


うんうん、やっぱり懐かしい、可愛い♪
アイヌの言葉で「ポン」は小さい、「エペーレ」は熊、
「ポンエペーレ」は「小さな熊=小熊」という意味。
名前の通り、漫画「ゴールデンカムイ」の絵柄のパッケージを開けると、
それは愛らしいチョコにくるまれたこぐまさんの形をしたお饅頭があらわれます。

苫小牧の「三星」といえば、日本一食べにくいお菓子「よいとまけ」で有名ですが、
「ポンエペーレ」は看板商品「よいとまけ」よりも早く、昭和20年代から作り続けられているロングセラー。
大福豆の餡をミルクたっぷりの皮で薄く包み、チョコレートをコーティングした洋風饅頭。
ね?丸いフォルム、ちょっと突き出たお耳と鼻先がなんともキュート。
まさに「ポンエペーレ」=こぐま、さんですね。

可愛いポンエペーレでしばし秋の初めのおやつ時間を楽しみましたが、
一方で、気になるのが、昨今のクマ情報です。
ヒグマによる人的被害が発生、各地で畑の作物が荒らされ、
北海道ではヒグマ注意報が発令される事態が続いています。

アイヌの人々はヒグマを「キムンカムイ(山の神)」と呼び、
地上で最も強く人間に恵みを与える存在として畏敬の念を抱き、祈りを捧げてきました。
でも、山を下りて人を襲うヒグマは「ウェンカムイ(悪い神)」として、
越えてはならない「境界」侵した存在としてみなしました。

「キムンカムイ」と「ウェンカムイ」。
人とクマの境界意識がはっきりと表れている言葉ですが、
今、そのボーダーラインが揺らいでいます。
山から下りて畑を荒らし、住宅街に出没、学校のグラウンドや公園でも目撃されています。

今朝の全国ニュースで神奈川の湯河原町でサルが出没、民家に入り込んだり、
駐車場のバイクの上に載って揺らしたりする映像を見ました。
「仏壇のお供物を狙っている」と住民の方が言っていましたが、
秋のお彼岸もお供物持ち帰りは必須、クマやサルを警戒しながらのお墓参りになりそうです。

絶滅の恐れがある野生動物が存在する一方で
生息数を増やし、生息域を拡大している野生動物も存在し、クマによる人身被害や
シカやイノシシによる食害など野生動物による被害が深刻化しています。
人と野生動物の「境界」をどう保っていくのか。

人口減少、過疎化、高齢化による耕作放棄地の増加、人の手が入る里山は次々と消え、
野生動物にとっては山や森から人の住むエリアへ入りやすくなっているとも言われます。
クマと人のゾーニングを徹底し、クマが入りこまない、誘因しない対策など
人が知恵を絞り、協力することが欠かせないわけですね。

チョコレートがけの小さなくまさん。
「ポンエペーレ」
小さな神をみつめながら、
クマについて考える秋のはじめです。