骨で覚える
★★★お知らせ★★★
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何のために
生まれて
何のために
生きるのか
見たかった景色とは
想像をはるかに超えた傑作だった。
3時間超があっという間だった。
呼吸を忘れるほどの
壮絶で美しい映画だった。
「国宝」を観てきました。
作家吉田修一が3年間歌舞伎の黒衣を纏い楽屋に入った経験を基に書き上げた
同名小説を原作に映画化された作品です。
原作も夢中になって読み、これは映画化してほしいと願う一方、
歌舞伎の世界を描ききるのは相当ハードルが高いだろうと思っていました。
「100年に1本の壮大な芸道映画」。
原作者の吉田修一のコメントがそんな素人の杞憂を吹っ飛ばしています。
「フラガール」で日本アカデミー賞を取った李相日監督はじめ
脚本、カメラ、舞台美術など超一級のスタッフが集結、
四代目中村鳫治郎が歌舞伎指導に入り、俳優としても参加、
美しく緻密で繊細で壮絶な魂を震わせる映画になっていました。
長崎の任侠の一門に生まれながら歌舞伎役者の家に引き取られ、
芸の道に人生を捧げる主人公の喜久雄の壮大な一代記。
喜久雄のライバルとなるのが歌舞伎名門の御曹司俊介。
上方歌舞伎の名家で兄弟のように育った二人は
生涯を通して永遠のライバルであり友であり、
時どこか恋愛にも近い濃密な感情を通わせていくのでした。
喜久雄を演じるのは吉沢亮、俊介役は横浜流星。
この二人の歌舞伎の演技は、もう、息を飲むほど凄かった。
撮影前に1年半、徹底的な指導を受けたと言いますが、
役者という人たちの集中力、熱量は常人ではないと思いました。
渡辺謙演じる当主花井半次郎が二人に稽古をつける場面。
少年喜久雄の両肩を背中からぐいっとつかみ、
「骨で、骨に覚えさせるんや!」と厳しい声が飛ぶのですが、
まさに吉沢亮も横浜流星も想像を絶する稽古で
「骨」に歌舞伎の所作を覚え込ませたのだと思いました。
歌舞伎役者としての二人の運命は光と影の軌跡が交差していきますが、
3時間を超える作品の中で通底していたのは
彼らの芸の道への執着にも近い強烈な思いでありました。
何のために生まれ、何のために生きるのか。
やがて国の宝、人間国宝となった喜久雄が
どうしても見たかった景色とは・・・
3時間があっという間の映画「国宝」。
エンドロールが終わった瞬間、思わず拍手をしたくなりました。
実際、拍手が巻き起こった劇場もあるそうです。
この映画を観たら、絶対歌舞伎が観たくなる。
「関の扉」「連獅子」「二人藤娘」「二人道成寺」曽根崎心中」「鷺娘」
映画に登場する演目は最高の歌舞伎入門コンテンツにもなっています。
読んでから観るか
観てから読むか
観たら歌舞伎座、南座へ行くか
魂が震える3時間、おすすめです。
(写真は)
シネコンの廊下に
「国宝」
観客みんな写真撮ってました
観てから撮る、ね。


