きみ恋し
あざやかな黄色
雨あがりの太陽か
雨の合間の光か
おいしい時雨
きみ恋し
今日10月24日は二十四節気の「霜降」です。
霜が降りる頃という意味の言葉で
気温が下がり草木の表面や地面につくと霜になります。
ひとつ前の「寒露」は寒くても凍っていない露から
「霜降」では凍って霜になる季節になるのですね。
気温の冷え込みは美しい紅葉をもたらします。
札幌も街中の木々も赤や黄色に色づき、
歩いていると、思わず見とれて足をとめるほど。
晩秋は、誰もが、詩人になりますなぁ。
そして晩秋になるとますます和菓子が恋しくなる
あんこ好きの我が家、おやつの和菓子率が高くなります。
先日、夫がデカ地下で美しい上生菓子を買ってきました。
季節を五感で味わう和菓子は芸術ですねぇ。
三八の晩秋の上生菓子四種。
「紅葉」「野菊」「蔦」「秋時雨」
お姿も菓銘もなんと美しいこと。
日本の和菓子は耳で聞いてもゆかしい響きがございます。
「紅葉」と「蔦」は練り切り、
優しいピンクの「野菊」は求肥、
そして「秋時雨」は黄身しぐれで作られいます。
どれも味わい深く、どれも美味しくて最高。
特にしみじみ感動したのが「秋時雨」。
鮮やかな黄色の生地がひび割れた間から緋色がのぞくさまは
清少納言ならずとも、いとをかし、と言いたくなる美しさ。
技術的にとても難しい黄身しぐれ生地ならでの景色です。
黄身しぐれは卵の黄身を裏ごして白餡に混ぜた黄身餡に
上新粉や微塵粉を混ぜて作ります。
見た目に美しく表面に亀裂を入れるには、生地の配合や
火入れの加減などが難しく、職人の技が光る和菓子なのです。
「秋時雨」は黄身餡生地の間に紅餡を仕込み、
黄身からうっすら秋の太陽の光がもれるようで、
うっとりと見惚れてしまいます。
ほろほろとほどけるような食感もたまりません。
黄身しぐれは「黄身時雨」「黄味時雨」とも呼ばれ、
表面の亀裂が雨の合間に差し込む光や雷を思わせることから
その名が付けられましたが、秀吉の朝鮮出兵の折に
朝鮮半島からもたらされたとも言われています。
また昔は「君時雨」とも呼ばれたそうです。
晩秋の時雨、雨の合間に気まぐれに差す太陽の光に
思わせぶりな愛しい人を重ねた名前のようにも思えてきます。
和菓子は、五感を、想像力をゆさぶります。
きみ恋し。
☆☆☆本日10月23日(水)HBC「今日ドキッ!」に
コメンテーターとして出演させていただきます。
秋深まる霜降、どんな話題に出会えるのか
今日もわくわく&ドキドキで行ってきまーす!
(写真は)
晩秋の上生菓子
右上が「秋時雨」
黄身時雨、黄味時雨、
君時雨、きみ恋し



