早起きカント

夏も冬も

同じ時刻に起き

同じ時刻にお散歩

規則正しい哲学者

早起きカント

「哲学者カントは規則正しい人だった」

夏も冬も毎朝4時55分に起き、講義の後はきっちり午後3時半には

散歩に出かけたと今朝の天声人語が紹介していました。

カント先生のような頭脳も思索もありませんが、毎朝4時半ごろに

目覚まし時計なしで目覚めるアタシ、勝手に親近感(笑)

昨日4月22日は哲学者カントの生誕300年でした。

難解な著書のうち「永遠平和のために」だけは読み通した天声人語氏によると

書かれているのは悲観的な人間像。特に戦争に関する考察は厳しい。

「戦争はあたかも人間の本性に接ぎ木されたかのようである」

人間の本性に接ぎ木され、人間が養分を与え、戦争を太らせる。

毎日同じ時刻に、同じ道のりを時計の針のように散歩するカント。

規則正しい哲学者が看破した人間の本性と戦争の関係。

鋭い考察にはっとしました。

なのに、人間は今も接ぎ木し続けている。

「世界の軍事費378兆円 昨年過去最高」

同じ朝刊の国際面記事の見出しです。

過去最高。

ストックホルム国際平和研究所は2022年の世界の軍事費が前年比で

実質6.8%増加、総額2兆4430億ドル(約378兆円)だったと発表。

世界の軍事費は9年連続で増加し、

統計を取り始めた1988年以降で過去最高になったそうです。

報告書によると上位は米国、中国、ロシア、インド、サウジアラビアで

5ヵ国の合計が世界全体の61%を占め、欧州、アジア・オセアニア、中東で

特に大幅な増加、ウクライナは52%増の648億ドルでの11位から8位に、

イスラエルは24%増の275億ドル、日本は11%増の502億ドルで10位。

いつのまにか、日本は軍事費世界トップ10に入っていた。

世界は莫大な軍事費を費やして人間の本性に接ぎ木している。

「軍縮」という単語を新聞紙面であまり見かけなくなったような気もする。

カントは国民が主権を持つ国々の連合が戦争を止める手立てと考えました。

戦争を選んで兵士として戦うのか、巨額の費用を負うのか、

当事者である国民が決めるならば「割に合わない『ばくち』を始めることに

慎重になるのは当然のこと」と「永遠平和のために」に記しているそうです。

国連は、国会は、今の戦争を止められているだろうか。

天声人語氏はある詩人の言葉を思い出したといいます。

「我々は後ずさりしながら、未来に入っていく」

後ろ向きに進むボートを漕ぐように行く手は荒波であっても

背後の未来には「雲の切れ間がかすかに見え隠れする」と。

桜並木が満開になってきました。

早起きの哲学者カントの言葉を胸に刻み、

後ずさりしながら未来へという詩人の言葉に勇気をもらう。

早起きカント先生、世界は未来へ進めていますか。

(写真は)

桜が咲いた

美しい花景色を映した

春の和菓子で和む

早起きはいいよね、カント先生