テビチも生き物
時とともに
言葉も変化
しまくとぅばも
変わっていく
テビチも生き物
雪の札幌から冬の沖縄へ4泊5日の旅リポートも最終日編です。
昨年のクリスマス休暇に訪れた沖縄旅も札幌へ帰る日となりました。
午前中に無事レンタカーも空港近くの営業所に返却、那覇空港へ。
チェックインも荷物預けもスマホですいすい完了。
さあ、身軽になった。
沖縄最後の思い出作りは、恒例那覇空港での沖縄ごはん♪
空港ビルのエスカレーターで4階のレストラン街へ向かいます。
搭乗時刻まではまだまだ余裕、ちょっと早めのランチといたしましょう。
「ボク、沖縄おでん、食べてなかった・・・」との夫のつぶやきから
沖縄旅リピーターの妻は「きっと、ここにあるよ、それっぽいの」と
沖縄料理のお店をチョイス、幸いすぐに席に座れて、メニューを見ると、
よかった、あった、「煮付け定食」。
大きなテビチの煮つけと沖縄そばがセットになった定食。
沖縄おでんは豚足やソーセージなども入るボリュームたっぷりの郷土料理で
冬だけでなく1年中食べられる隠れた沖縄ソウルフードで、
とろとろに煮込まれたテビチで沖縄おでん気分が味わえるはず。
さあ、やってきました。「煮付け定食」。
つややかに甘じょっぱく煮込まれた皮つきのテビチがどどーん!
ぷるっぷる、ほろっほろ、コラーゲンたっぷりにてびちにむしゃぶりつく夫。
唇がてらてら光っている、正しいテビチの食し方であります(笑)
テビチにかぶりつく夫を微笑ましく眺めていた妻、
・・・ん?・・・はて?・・・そういえば・・・?
今さらながら、素朴な疑問が頭に浮かんだ。
なぜ「テビチ定食」ではなく「煮付け定食」なのか?
疑問が浮かんだら、サクサク検索、調べるしかない。
すると・・・あーーーっ!そーだったのかーーー!!!
知っているつもりで、知らなかった、
「テビチ」と「煮付け」の本当に関係が判明しました。
実は、豚足=テビチではなかったのだ!
「テビチの煮付け」に「テビチそば」など豚足を指す言葉として「テビチ」が
定着していますが、沖縄の言葉=しまくとぅばの「テビチ」には
本来「豚足」と言う意味はないのだそうです。
琉球語の基礎資料である国立国語研究所の「沖縄語辞典」には、
「テビチ」の語源となる「ウティビチ」について「お祝いの時に作る料理の名。
肉・豆腐・大根・昆布などを醤油味で煮込んだもの」と記されていて
「テビチ」とは肉を使った煮込み料理のことで食材である豚足ではないのだった。
豚足を意味する言葉は本来は「足(アシ)」、
一般的に思い浮かべる、いわゆる「テビチ」は「足テビチ」なんだとか。
「足テビチ」を煮付けた料理が浸透するうちに印象的な響きの「テビチ」が残り、
食材の豚足の意味になってしまったらしい。
てことは、「テビチの煮付け」は
しまくとぅば的には「煮付けの煮付け」と意味不明になってしまう。
な~るほど、とすると、空港レストランの沖縄料理店のメニュー名は大正解!
「煮付け定食」=足テビチの煮付け定食、なのであって、
「テビチ定食」とは呼ばない、本来のしまくとぅばルールに則っているのだった。
言葉は生き物。テビチも生き物。
テビチがいつのまにか「豚足」を意味する言葉に変わってきたのも
それだけ足テビチの料理が美味しくて広く市民権を得てきた証とも言えます。
本来のしまくとぅばも知ることで今を生きる沖縄の食文化の豊かさも知る。
沖縄は魅力的だ。
旅の最後の最後まで
発見と学びと感動がある。
だから、また行きたくなる。
(写真は)
那覇空港のレストランの
「煮付け定食」
足テビチの煮付けと沖縄そば
ぷるぷる&ほろほろ


