ふたたびの秋
天高く
実りの季節
遠い海から
やってきた
ふたたびの秋
今日9月9日は重陽の節句。
菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべたお酒を楽しんだりして
長寿や無病息災を願う節句で四季を彩る五節句の一つですが、
桃の節句や端午の節句に比べて現在は影が薄くなっています。
その歴史は古く平安時代に中国から伝わったとされ、
中国で縁起や良いとされる奇数「陽の日」の最大値である「9」が
重なることから「重陽」と呼ばれ節句の一つとなりました。
一方で陽数が重なると災いが起こりやすいとも考えられていて、
よくないことが起きないよう邪気を払う風習が根づいたともいわれます。
重陽の節句は秋の収穫を祝い、栗ご飯などが食べられていたようで、
我が家も昨日の金曜ごはんは、重陽イブ、秋の味覚を満喫しましたよ。
なんと!2年越しの、秋刀魚!!!
不漁続きで去年は食卓に上りませんでしたが、2023秋、ついに登場。
ご近所スーパーに並ぶ北海道産の秋刀魚、
お値段とサイズを眺めに眺めて、えいやっ!とカゴに入れました。
小さめのほっそりしたスリムな秋刀魚さん、一尾300円ほど。
秋刀魚大好きな夫は一尾では足りなかろうと3尾購入しました。
今季のサンマ漁は主力の大型船、中型船も出漁、水揚げが始まりましたが、
昨年の走りよりはやや大きめとはいうものの、サイズは小ぶり、
1100~1300キロの沖合まででかけてサンマの魚群を探していますが、
漁模様は思わしくいないようで漁師さんの表情も明るいとは言えません。
漁師さんたちが高い燃料代をかけて一生懸命探して獲ってきてくれた秋刀魚、
小さくてもスリムで秋の味覚、ありがたく大切に3尾を焼きました。
豊漁の頃はサイズが大きかったので魚焼きグリルに入りきらず、
頭とお腹を落としてから焼いていましたが、小ぶりな2023秋刀魚、
堂々と尾頭付きでグリルに入れて焼き上げました。
秋刀魚専用の萩焼の長皿に、夫には2尾ダブル、妻はシングルで盛り付け、
さあ、2年ぶりの秋刀魚、いっただっきまーす!
華奢な姿にちょっと箸を入れるのも可哀そうになりながら、
そっと身を骨から外し、小骨に気をつけて、パクリ。
う~ん、2年ぶりに、ふたたびの秋、が来た。
正直、脂ののりは控えめですが、ちゃんと、秋刀魚の味と香りがする。
久しぶりだね、秋刀魚さん、しみじみしみじみ、箸を進める。
いつもは除いていたはらわたのほろ苦さがちょっと切ない。
「さんま苦いか塩っぱいか」
かつて詩人がややこしい恋の失意を歌った一節がふと浮かぶ。
猛暑の次の初秋の週末、ややこしい恋はしてないけれど、
遠い海からやってきた秋刀魚は、ほろ苦かった。
(写真は)
スリムな秋刀魚が2尾並ぶ
重陽イブの金曜ごはん
2年越しの秋刀魚
ふたたびの秋


