旅の途中
胡瓜の馬に乗って
急いで来てね
茄子の牛で
ゆっくり帰ってね
旅の途中でどこに寄る?
2023年のお盆は台風の行方に右往左往、です。
よりによってこの時期にやってこなくても、ねぇ。
しかも速度はジョギング並みのゆっくりペース、
予定が決まらなかったりキャンセルしたり大変なお盆休み。
我が家は亡き父のお墓参りも札幌市内なので
昨日のお盆の入りにスムースにお参りを済ませました。
最も日曜日の盆の入りとあっていつもの年よりもさらに車は渋滞、
ドライバーの夫は近くで待機、母と二人で徒歩で向かって無事完了。
例年通り、夏のお盆は父が大好きだったリボンナポリン、
かりんとうや甘納豆、ビタミンカステラなどの懐かしい駄菓子も
お供物の和菓子セットや果物盛と一緒にお供えして、
「おかえりなさい。お盆バカンス楽しんでね」と心の中で呟きました。
盆入りから盆明けにかけて昔から飾られてきたのが「精霊馬」。
茄子と胡瓜で作ったお盆に飾るお供え物ですね。
ご先祖様が早く走る胡瓜の馬に乗って現世に戻り、
帰りは茄子の牛にのってゆっくりあの世へ戻ってほしいと
そんな温かな思いを込めて作られてきたお盆専用のアクセス手段です。
父よ、ごめん、胡瓜の馬は用意できなかったが、無事お戻り、よね?
お盆の間は一緒にご飯食べたり、甲子園見たりしているって思ってるよ。
帰りはエア茄子の牛に乗って、どうかゆっくりお空の上へお帰り下さい。
帰り道、どこかへ寄る予定なるのかな?
旅の途中、どこへ行きたい?
大正最後の年に生まれ、戦争体験者である父は、生前どんなに
ハワイ旅行に誘っても「戦争思い出すから行かん」と言っていました。
直接、真珠湾攻撃に参加したわけではありませんが、
当時の戦艦アリゾナが沈んだままの青い海をリゾート気分で訪れることに
大きな抵抗を感じていたようです。
ただ歴史が好きで中国の兵馬俑や故宮博物院などには関心があったようで、
北京は無理でも台湾の故宮博物院とか一緒に行けたらな~と思っているうちに
身体が衰えてきて、結局、父との海外旅行は叶いませんでした。
80余年の人生で父が海外の土を踏んだのは樺太出兵だけだったのです。
墓に布団は着せられず、と言いますが、
墓にチケットとパスポートは無効・・・なのか。
いやいや、茄子の牛に乗ってゆっくり空の上に帰る道すがら、
兵馬俑も紫禁城も故宮博物院も寄って行ったらいいと思うよ、お父さん。
晩年、石鹸とタオルだけ入れたビニール袋ぶら下げて、
ふらりと本州の温泉に行っちゃったりした自由人の父、
北京も台北もなんならハワイもふらりと立ち寄ったらいいよ。
マウイ島の復興をどうかお空の上から祈ってあげてほしい。
お盆。
旅の途中。
今頃、どこにいるのかな。
お父さん。
(写真は)
中国の歴史好きの
亡き父を想いながら
お盆ランチは台湾料理店で
新作「麻辣水餃子」美味なり


