チキアギの旅

海の恵み

大切に

おいしくいただく

南国の知恵

チキアギの旅

サケ、イカ、サンマ、お魚事情が気になる昨今、

「魚を捕れるだけ捕る時代はもう来ない」。

練りものメーカーが資源保護と業績安定の両立をめざして

新たなチャレンジに挑んでいるとの記事が朝刊に載っていました。

ちくわやかまぼこなど練り物製品の国内トップシェアの紀文食品が

「魚肉を使わない『さつま揚げ』」を開発したそうです。

主原料だったスケトウダラの不漁などで原料費が高騰する一方、

世界的な和食ブームでカニかまなど練り物の需要は増加、

将来も見据えてなんとかせねばと生まれた新商品です。

その名は「SOY SATSUMA 大豆で作った丸天シリーズ」。

読んで字のごとく、原材料は大豆を使ったさつま揚げで、

味つけに魚介エキスを使っていますが、魚は一切不使用、

紀文さん、頑張りました。

1985年から豆腐と魚のすり身を合わせた「魚河岸揚げ」を販売するなど

2000年にキッコーマンに事業譲渡するまで、元々大豆加工のノウハウがあり、

看板商品である練り物を守ることと資源保護も視野に大豆に着目、

数年前から開発を続けていたそうです。

大豆のさつま揚げはまずクラウドファンディングで買い手を募り、

消費者の反応をみて好評ならば種類を増やすことも考えているとか。

練り物は和食を支える大切な食文化。

お魚を守るために、お魚を使わない挑戦もする紀文、あっぱれです。

そもそも「さつま揚げ」のルーツは沖縄。

琉球王朝時代、福建省から伝わった油で揚げる調理法で魚のすり身に

野菜などを混ぜて揚げた「チキアギ」が薩摩に伝わり「つけ揚げ」となり、

ブランド戦略に長けた薩摩藩が「さつま揚げ」という名前で

全国に流通させたことから、その名が定着したのでした。

今でも沖縄の市場(マチグヮー)には必ずかまぼこ屋さんがあって、

揚げたてのチキアギが売られていて、めっちゃ美味しいのですが、

残念ながら、沖縄の「チキアギ」の知名度は全国区とは言えず、

沖縄土産としてもメジャーになっていません。でも世が世だったら(笑)、

「紀文のチキアギ」がスーパーに並んでいたかも、ね。

そういえばタイのトートマンプラーなど東南アジア一帯にも

魚のすり身を揚げたお料理がいっぱいあります。

その昔、海洋貿易で栄えた琉球、もしかすると

チキアギのルーツははるか南国の海にあるのかもしれませんね。

海のめぐみを大切においしくいただく。

南国の知恵から生まれたチキアギの旅は

お魚を守るために大豆と出会った。

チキアギ、沖縄土産におすすめよん♪

(写真は)

沖縄の焼き物「やちむん」

魚紋は代表的なモチーフ

海に感謝する心が表れている