ネオ羊羹
甘く
酸っぱく
香りよく
なめらかな魔法
ネオ羊羹の魅力
「どう見ても一個の美術品だ」。
菓子皿の上の羊羹をこう称えたのは夏目漱石。
甘党で知られる文豪は「草枕」の中で相当な文字数を費やして
好物の羊羹の魅力について熱く綴っています。
「余は凡ての菓子の中で尤も羊羹が好きだ」と宣言した上で
「あの肌合いが滑らかに、緻密に、しかも半透明に光線を受ける具合は、
どう見ても一個の美術品だ」と絶賛。「ことに青みを帯びた練り上げ方は
玉と蝋石の雑種の陽で甚だ見ていて心持ちがいい」とうっとり(笑)
さらに「青磁の皿に盛られた青い練り羊羹は、青磁のなかから今生まれた様に
つやつやして、思わず手を出して撫でてみたくなる」ともはや崇拝に近い。
そんな羊羹大好きな漱石さんがこの羊羹を召し上がって頂きたかったなぁ。
その驚きで新たな名作が生まれていたかも?
そんな思いに駆られた進化形羊羹の逸品に出会いました。
明治43年創業、「元祖三石羊羹」で有名な老舗、
北海道日高郡新ひだか町三石にある「八木菓子舗」の新製品
「すず茜いちご羊羹」と「チョコいちご羊羹」です。
江戸後期、松前藩が三石場所を置かれた日高路は駅馬、駅馬車が往来、
初代が駅逓の名物菓子をと京都伏見の羊羹に示唆を得て作ったのが始まりで、
厳選された十勝産小豆、長野伊那の寒天、上質の白双糖のみを使った
伝統の「三石羊羹」は今も日高の名物羊羹となっています。
しかし、伝統とは革新の積み重ねによって紡がれていくもの。
八木菓子舗は新作の開発にも果敢にチャレンジ、
この夏、新しい進化形羊羹が登場したのです。
それが「すず茜いちご羊羹」と「チョコいちご羊羹」。
日高路にある近隣の浦河町や様似町の地場産品である、
夏いちご「すず茜」のPRを目的に開発された新商品だそうです。
すず茜の爽やかな甘酸っぱさと粒々の食感が楽しめる、
新感覚のネオ羊羹の誕生であります。
円筒形のパッケージに詰められた2種類のネオ羊羹は
お尻の方から押して出てきた羊羹を糸でひと口大に切っていただきます。
まずは「すず茜いちご羊羹」から。
ほんのり自然な茜色が秋らしいヴィジュアル。
では、いただきます。パクリ・・・うっわぁぁぁ~~~!!!
なめらか~、甘酸っぱぁ~い、ん?ちゃんとぷちぷちするぅ~♪
爽やかないちごの香りと風味と上品な白餡のバランスが絶妙!
甘酸っぱい果実の風味と絹のようになめらかな舌触りが最高です。
いちご羊羹、絶対あり!
伝統的な羊羹はちょっと甘くて重たくて・・・なんて先入観は
ものの見事に吹き込んでいく、それは素晴らしい完成度であります。
フルーツと羊羹、めちゃ合う!!!
まあ、考えてみればいちご大福という革命が既に成就していますから、
いちご羊羹が成立しないわけはない。むしろ必然だ。
告白します、想像以上に、想像のはるか上を行く美味しさでした。
いちごと小豆って、本当に相性が良いのですね~。
そしてベルギーチョコを練り込んだという「チョコいちご羊羹」。
半透明の琥珀色をした一切れをパクリ。う~ん、チョコと苺が仲良く共存、
チョコの風味が活かされていて、いちご羊羹よりは酸味が控えめ、
これはコーヒーや紅茶によく合いそうですね。
羊羹は一個の美術品と称えた漱石先生だったら、
北海道の夏イチゴとドッキングした日高路の進化形羊羹、
八木菓子舗の「すず茜いちご羊羹」「チョコいちご羊羹」のこと、
どんな名文で綴ってくれたことでしょう。
芸術の秋
読書の秋
食欲の秋
ネオ羊羹で美味しい妄想をする秋♪
(写真は)
「八木菓子舗」の新商品
「すず茜いちご羊羹」と
「チョコいちご羊羹」
パッケージもキュート♪


