花を整える

花を贈る

花を手向ける

花を整える

花に載せる心

花が伝える思い

今朝も抜けるような初夏の青空が広がっています。

知床の海も今日は穏やかなのでしょうか。

早く大切な人の元へ帰れますように。

祈る日が続きます。

「遺族思い 献花整え」

北海道新聞の朝刊に載っていた記事の見出しです。

知床観光船沈没事故で亡くなった人を悼むために設置された献花台の花々を

斜里町の職員さんたちが毎日毎日丁寧に

お世話している写真が添えられていました。

事故発生から2週間以上経った今も献花する人は絶えず、

5月9日までに585組が花やお供物を手向けたそうです。

献花台がある海洋センターは発見された14人のご遺体安置所となり、

町職員はご家族が対面する場面に立ち会ったこともあったとか。

「家族を亡くしたご遺族に少しでも寄り添いたい」

花の手入れは安置所を運営していた町の職員数人がそんな思いから

自発的に始めたそうで、町内のお花屋さんが協力、花の生け方などを教え、

一緒に一輪一輪大切にして管理を手伝っているそうです。

献花台の様子を伝えるニュース映像を見て、そのたくさんの花々が

とても綺麗に並べられているのが印象的でしたが、そうだったのですね。

悲しみに寄り添う地元の人々が大切にお世話し整えていてくれたのですね。

知床を愛する人々の哀しみの深さが偲ばれます。

手向けられたお花の色や種類のバランスを考えながら鉢に飾りつけ、

しおれないように毎日2回、2人交代で花の束を解き、枯れた花を除き、

水やりも欠かさず、花を長くもたせる栄養剤も与えているそうです。

鉢も栄養剤もお手入れを教えてくれたお花屋さんが無償で提供したもの。

事故直後、そのお花屋さんには「花を用意してほしい」と

泣きながら店に電話してくる町民もいたとか。当初は

「生花を受け入れる町職員の負担にならないか」と悩み、

東日本大震災の被災地で花屋を営む知人に相談しました。

すると「『あのとき献花できて良かった』と

後から皆に声を掛けられた」と教えてもらい、

それで町に協力を申し出たのだそうです。

言葉にならない気持ちを、花に託す。

手向けられた花に込められた思い。

一輪一輪に宿るその思いを

大切に大切にしながら

毎日毎日お世話をする。

花を整えてくれる人々がいる。

知床の海は春でもなお冷たいけれど

そこに暮らす人々は、温かい。

(写真は)

皐月晴れの青い空。

知床も晴れているだろうか

1日も早く大切な人の元へ

温かいお家へ戻れますように