もみの木の記憶

もみの木

もみの木

いつもみどり

こずえしずかに

もみの木の記憶

札幌は穏やかなクリスマスの朝を迎えました。

青空と冬のお日さまと真白い雪が美しい銀世界を作っています。

サンタさんのデリバリーお仕事もつつがなく終わったかもしれませんね。

あちらこちらからプレゼントを開けた子供たちの歓声が聞こえるような

そんな穏やかな雪景色が広がっています。

プルーストの「失われた時を求めて」の主人公は

紅茶に浸したマドレーヌを口にして鮮やかに昔の記憶が蘇りましたが、

文豪でもない私、先日のクリスマスランチで、

ふと、プルースト的体験をいたしました。

札幌の「RICCI cucina ITALIANA」で楽しんだクリスマスランチ、

北海道産食材をふんだんに使った前菜盛り合わせに続いて

セコンドピアットでパスタ2種をオーダーしたのですが、

これがまた絶品。

「タコとパプリカのラグー」は北海道産のタコとパプリカを

トマトソースで煮込んだ魚介のミートソースのようなパスタ。

タコの旨みとパプリカの甘みと香りがぎゅ~っと濃縮されて最高。

手間のかかるラグーソースも手抜きなし、まじ美味い。

そしてもう一品が「厚岸産牡蠣のコンフィと春菊のパスタ」

今が旬の厚岸産ぷりぷり牡蠣を低温オイルで煮込んだコンフィと

緑鮮やかな春菊をあわせたアーリ・オーリオ仕立てのパスタ。

牡蠣の濃厚な旨みと爽やかな春菊の香りが悶絶するほど美味。

絶妙な食感に仕上げられた牡蠣のコンフィも凄いのですが、

和食の胡麻和えや鍋で食べるそれとはまったく違うイタリアン、

まるでハーブのような清冽な春菊の香りに、

ふと、遠い遠い幼き頃のクリスマスの風景が蘇ったのです。

まさに味覚や嗅覚から記憶が呼び覚まされる「プルースト効果」。

♪もみの木 もみの木 

小さな頃、歌ったクリスマスの歌の歌詞がなぜか思い出されたのです。

ちょっとだけ通った教会の日曜教室で覚えたような気がする。

そうだ、クリスマスの生誕劇で「ベツレヘムの星」の役だったんだ。

「私はベツレヘムの星です。東方から3人の博士がやってきました」

台詞はたったこれだけだったけど、頑張ったっけなぁ。

なんで、牡蠣とコンフィと春菊のパスタを食べて、もみの木???

その答えは、春菊独特の香りにあったようです。

爽やかなハーブのような香りの正体はαピネンという成分で、

マツやヒノキ、スギなどの針葉樹に多く含まれているらしい。

ん?針葉樹?ってことは・・・

クリスマスツリーに使われるもみの木も、針葉樹だよね。

調べてみると大正解、もみの木にもαピネンが多く含まれ、

すっきりと清冽で爽やかな芳香はアンデルセンの童話にも

コウノトリが覚えているというような逸話が出てくるほど、

昔からその香りが人々から好まれてきたようです。

αピネンにはリラックス効果があるとされ、

針葉樹の森を歩く森林浴をすると心身ともに癒されるますものね。

そうか、この香りがプルースト効果を呼び覚ましたのね。

春菊の香り→もみの木の香り→クリスマス生誕劇→ベツレヘムの星(笑)

何十年ぶりにお外で楽しんだクリスマスのお食事。

緑鮮やかな和ハーブ春菊の香りで

懐かしい幼き日のクリスマスの思い出が蘇った。

もみの木の記憶、は、美味しかった♪

(写真は)

「RICCI cucina ITALIANA」

絶品パスタのひとつ

「厚岸産牡蠣のコンフィと春菊のパスタ」

おもがけないプルースト効果♪