ユンタンザ文化
沖縄本島中部
海と森と丘と
自然豊かな
読谷山に息づく
ユンタンザ文化
11月の週末2泊3日滞在40時間の沖縄弾丸実証実験ツアーを決行。
感染対策を十二分に講じて、4年ぶりの沖縄を訪ねました。
金曜18時那覇空港到着、宜野湾の超人気ビストロで夕食を満喫、
翌日は「見せる復興」が進む首里城、読谷村「やちむんの里」を巡り、
北谷の絶品「浜屋そば」でランチ、世界遺産「座喜味城跡」を再訪。
美しい曲線を描く座喜味城跡でしばし歴史ロマンに思いをはせ、
リュウキュウマツ並木を通って駐車場まで戻ってきました。
小雨ぱらつく11月の沖縄、曇り空でもまだ肌寒くないのが南国らしい。
そろそろ夕刻も迫ってきましたが、残された時間を有効に過ごしたい。
時刻は夕方4時を過ぎていますが、まだ間に合う。
目の前の立派な建物へ立ち寄ることにします。
「世界遺産座喜味城跡 ユンタンザミュージアム」です。
4年前にはなかったような気がする。こんな立派なミュージアム。
それもそのはず「世界遺産座喜味城跡 ユンタンザミュージアム」は2018年、
前身の「読谷村立歴史風俗資料館」からリニューアルオープンした施設。
「ユンタンザ」とは沖縄本島中部中頭郡読谷村の昔の呼称で、
戦前までこの地域は「読谷山=ユンタンザ」と呼ばれていたのです。
東側は丘陵地、西側に海が広がる自然豊かな読谷山(ユンタンザ)は
琉球王国時代は長浜港を中心に南蛮貿易も盛んに行われた歴史ある地域でしたが、
沖縄戦で米軍が最初に上陸した地、現在は村の36%が基地となっています。
主産業は養豚やサトウキビ栽培などの農業ですが、座喜味城跡などの世界遺産、
「やちむんの里」や「読谷花織」など伝統工芸が盛んな歴史文化の村なのです。
「ユンタンザミュージアム」はそんな読谷村で育まれた歴史、文化を伝える場所。
入口で入館料を払って、いざ中へ。わ~、新しくてモダンなミュージアム。
1階は琉球と読谷の歴史、文化、自然について写真や映像、レプリカで紹介、
ユンタンザの概略が理解できる構成となっています。
そして興味深かったのが2階の展示。
読谷の戦前・戦後の暮らしがリアルに体験できるようになっていました。
沖縄戦で防空壕に使われたチビチリガマを再現したジオラマが展示されていて、
暗いガマの内部に入れるようになっているのです。
86人が亡くなった集団自決からの生存者の証言を元にしたジオラマ。
つい先ほどまで琉球王国の栄華を伝える座喜味城跡を訪れたあと、
沖縄戦の苛烈な歴史を伝えるチビチリガマの内部を仮想体験する。
ユンタンザの歴史をわずか1時間のうちに体感しました。
さらにもうひとつ、読谷の暮らしを実感できる展示がありました。
大きな石造りの沖縄独特のお墓「亀甲墓」のジオラマです。
ほぼ実寸サイズの迫力あるお墓の入り口はぽっかり空いていて、
なんと、中に、入ることができるのです。
亀甲墓の中に入るのは、地元の人でもなかなかできないらしい。
ジオラマとはいえ、恐る恐る、敬虔な気持で、いざ、内部へ。
「お邪魔します・・・」頭をぶつけないように屈んで入口をくぐる。
・・・うわ・・・広い。
4畳ほどの広さがあって、充分に横になれそうだ。
昔、風葬があった時代には手前の空間に棺を安置していたそうですから、
広いのも納得。奥には厨子甕と呼ばれる大きな骨壺を並べる棚があります。
ご先祖様たちが仲良く眠るゆったりした永遠のリビング、ですね。
これは貴重な体験でした。ありがとうございました。失礼します。
3階は読谷の伝統文化、工芸を展示するギャラリースペース。
人間国宝の故金城次郎氏の貴重な作品も観ることができます。
「ユンタンザミュージアム」読谷の歴史文化を凝縮した展示は見応えあり。
座喜味城跡を訪れた際におすすめの立ち寄りスポットですね。
さあ、おいとましようと出口に向かっていた時、
色鮮やかな年代物の着物が飾られているのに気づきました。
「76年前の持ち主を探しています」と説明文が。
「76年前に米三升と交換した着物」なんだそうです。
紫の地に色鮮やかな牡丹や菊などの花々が描かれた晴れ着は
沖縄戦当時、本島北部の国頭村の女性が読谷村から避難してきた家族から
お米三升と交換したもので、長く大切に保存され、今年の9月、
女性のひ孫にあたる30代の男性が持ち主を探してお返ししてほしいと
ミュージアムに寄贈されたものなのだそうです。
76年ぶりに読谷村に戻ってきた美しい着物。
袖を通した人は、家族は、どんな戦後を過ごしてきたのでしょう。
何とか持ち主の元へ返してあげたいということで
ご親族の理解を得て写真撮影、SNS等の掲載も許可されていました。
ユンタンザの歴史は
ミュージアムを介して今につながっている。
ユンタンザ文化に触れた貴重な時間でした。
(写真は)
沖縄戦当時
米三升と交換された着物。
76年前の持ち主を
探しています



