清らかに明らかに
すべてが
清らかで
明らかで
生き生きとする
春のよき日に・・・。
今日は二十四節気の「清明」。
草花が活気づく清清しい春の息吹を感じる時節、
「清浄明潔」すべてが清らかでけがれなく明らかなさまを表す言葉、
「清明=せいめい」、沖縄ではシーミー、ですね。
季節は「うりずん」と呼ばれる1年で一番過ごしすい季節、
清明には家族そろってご先祖のお墓参りをする習慣がありますが、
これは元々中華圏の「清明節」から来るもの。
台湾でもこの時季は遠く故郷を離れた人々がお墓参りに向かいます。
その列車で大きな大きな事故が起きてしまいました。
清明節の連休初日のおととい2日、台湾東部の花蓮県で
特急列車が脱線する事故が起き、50人を超える命が失われました。
日本のJRにあたる台鐡=台湾鐡路管理局が運営する特急タロコ号が
清明のお墓参りに向かう大勢の人を載せた満員の状態で
線路上の道路から転落してきた工事用車両に追突、脱線、
目の前のトンネル内に突っ込み、壁に激突する大事故でした。
事故現場の映像を見て、ショックで言葉を失いました。
山をうがった狭いトンネルの中には大きく変形した車両が・・・。
お墓参りのお供物や弁当を携えた人々が大勢乗っていたと思うと。
犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします
万物が清らかで明るいはずの清明に、なぜこんな悲惨な事故が起きたのか。
新聞報道によると急峻な崖からの落石防止工事のために
線路の上の道路に止めたクレーン付きトラックのサイドブレーキが
緩かった可能性があるそうです。
安全のための工事だったのに、なんと皮肉な・・・。
台湾の鉄道、台鐡は台湾本島をぐるりと一周するように敷かれ、
山の多い内陸部を囲むように列車の車窓からは
海と山と両方の景色が楽しめることも多く、
いつ機会があったら台湾一周鉄道旅もいいなぁと憧れていました。
以前の台湾旅での定宿ホテルは
台鐡の「萬華」駅に直結したロケーションにあり、
陶器の街「鴬歌」など台北近郊の街へ行く電車には乗る機会もあって、
のんびり走るのどかな台湾鉄道旅もいいなぁと思っていたのです。
山と海が接する変化に富んだ地形を走る台湾の鉄道。
その山の高台から事故原因が生じ、トンネルが被害を大きくしたとしたら
「山間鉄道に潜む危険を示したといえる。山がちの日本も教訓としたい」と
今朝の天声人語が指摘していました。確かに。
風光明媚な場所を走る鉄道は人を魅了し観光資源になると同時に
その安全管理にはより慎重さが求められるわけで、
今後の事故原因の究明が待たれます。
大好きな台湾で起きた大きな事故、本当に他人事ではありません。
朝刊に事故列車に乗り合わせ、
怪我をされた関西出身の50代の日本人男性の証言が載っていました。
「ガクンという大きな衝撃で足元にずり落ち」、その瞬間、
2005年4月に兵庫県で起きたJR宝塚線脱線事故を思い出したそうです。
「ガンガンと階段を落ちるような衝撃」で「死を覚悟した」と。
海岸線沿いの都市を結ぶ鉄道網が完備した台湾、
その路線は日本統治時代に建設されたものが多いそうです。
かつての炭鉱業で栄えた台湾北東部の山間を走る平渓線などは
猫村や天燈上げで有名な十扮などを巡るローカル鉄道旅路線として人気。
台湾の鉄道には親近感を感じる日本人も多いと思います。
すべてが清らかで明らかで生き生きとする春のよき日、
清明節に起きた台湾での大きな鉄道事故に心が痛い。
安全第一。命が第一。
事故原因の究明、再発防止を心から願うばかりです。
(写真は)
ご近所の花壇で
黄色いクロッカスが咲いていた。
清明の季節。
命の尊さを思う。

