多様性メイク

女もすなる

メイクなるもの

男もすなるのは

今だけじゃなかった?

多様性メイクの時代

「メンズメイクしてみたら心地よさ」。

朝刊の文化・文芸欄の特集記事の見出しであります。

男性が化粧をする「メンズメイク」の市場規模が拡大、

ファッションショップも大特集を組むなど伸長するブームの背景に

何があるのか、どんな価値観の変化があるのだろう、というもの。

メンズメイクの市場規模は拡大中で、資生堂の「UNO」は2019年に

男性用BBクリームを、翌20年にはリップクリームなど新商品を発売、

「メンズノンノ」1月号も「はじまる!男子の美容ライフ」と

メンズメイクの大特集を組んでいるそうです。

記事には4年前にお客さんから「疲れている?」と言われたのがきっかけで、

目の下のクマや毛穴の黒ずみに気づき、女性用ファンデーションで

「修正メイク」するようになった美容師さんや、

「ちゃんとしている自分に心地よさを感じる」と3年前からメイクを始めた

ファッションメディアの編集長さんなどのお話が載っていました。

さらに注目すべきはこの記事を書いた担当記者自身も

去年の秋からメンズメイクを始めた実体験を語っていること。

肌荒れが気になってYouTubeで美容知識を仕入れていいましたが、

ある日、勇気を出して百貨店の化粧品売り場で

「メンズメイクをしたいんです」と尋ねたのだそうです。

スタッフに化粧を施してもらううちに・・・

あれ・・・?あれあれ・・・!?

悩んでいた肌のニキビ跡がきれいに消えて「目からウロコ」。

試した商品をまとめ買い、以来、毎朝、化粧水で保湿、

BBクリームやファンデーションを塗ってから眉を引いて出社しているらしい。

メイクが日常になると、白シャツの襟にファンデがついたり

メイクを落とした後に保湿をしないと顔がカピカピになるなど

はじめて気づく不便さがあったり、ヒゲや眉がぼさぼさな「すっぴん」を

見られたくない気持ちも芽生えた、のだそうです。

そうそう、そうなのよぉ、わかるわかるぅ~、

今はマスク生活だから、だいぶラクしてるとこ、あるけどさ、

完璧なすっぴんで街中へ買い物は行けないよねぇ~、

ご近所スーパーだって、知り合いに会わないとは限らないしさ、

それに乾燥、特に冬場はお顔がつっぱるつっぱる、カピカピ!

って、思わず、お顔もわからない記者さんにめっちゃ親近感!

メンズメイクをする男性たちはまだまだコスメ売り場では肩身が狭かったり、

気恥ずかしかったりするらしいですが、「メイク」と共通項があるおかげで、

男も女も関係なしにメイク話で盛り上がれると思ったら、

なんだか楽しくなってきましたよ。

かつて「男子厨房に入らず」なんて言葉が生きてた時代は

男性がスーパーで買い物かご下げてネギや豆腐や豚肉やら買うのは

「気恥ずかしい」「カッコ悪い」とされたかもしれませんが、

料理男子は当たり前になった現代、

キッチンは男女共に開かれた美味しい解放区となっていますよね。

しかも、ちょっと調べてみたら、歴史を振り返ると、

3世紀前半の「魏志倭人伝」に「男子大小となく皆、黥面分身する」と、

黥面=入れ墨という「化粧」をしていたと記述があり、

平安貴族は白粉、お歯黒、眉化粧は必須、武家社会になっても

戦に臨む武士たちは白粉、お歯黒、頬紅で化粧をするのが一般的だったとか。

その後300年に渡って太平の世が続いた江戸時代には庶民の間にも化粧が浸透、

男性はつけひげや脱毛などのケアもしたらしいし、

天皇や公家にはお歯黒、剃り眉といったいわゆる黒化粧が定着しましたが、

明治維新を境に男性は「ノーメイク」となったのだそうです。

つまり歴史的には男も化粧をしていた時代の方がずっと長かったのだ。

もちろん身分や階級を示した古代や中世、近世の「化粧」と

現代の「メンズメイク」とでは象徴する意味は違いますが、

「男が化粧するなんて変!」という見方はちょっとつまらないかも。

「常識」なんて時とともに変わっていくのだもの。

化粧する女、しない女

化粧する男、しない男、

人は色々あって、色々いい。

多様性メイクの時代、

気持ちよく生きたい、よね。

(写真は)

立春過ぎたら

おやつは桜餅に鴬餅

桜色の口紅が恋しい春。