京の土の芸術品
きれいで
なめらかな
曲がりと
美しい縞模様
京の土の芸術品
今年は、当たり。
初詣のおみくじは「末吉」でしたが、
お雑煮のおいもさんは、大当たりの「大吉」!
さすが、京都伝統野菜の「海老芋」さんです。
我が家のお雑煮は夫の出身地新潟伝統の甘辛一人二椀方式、
さまざまな根菜と塩鮭、鶏肉など具だくさんのおすまし仕立てのお椀に
欠かせないのがおいしい「おいも」。
新潟では里芋が多いようですが、我が家はずっと京芋を使っています。
「京芋」は京都を中心に古くから作られてきた伝統野菜。
近年では宮崎県や静岡県で作られているまっすぐな棒状の、
「タケノコイモ」も「京芋」として流通しているで紛らわしいのですが、
もともとは「唐芋(とうのいも)」という品種で全く別物。
その特徴は海老のように反り返った形と縞模様。
ゆえに京都ではもっぱら「海老芋」という名前で親しまれています。
だがしかし、生産量も限られ、お値段もなかなかなおいもさんなので、
なかなか、札幌では入手が難しく、他県産の「京芋」を使っていたのですが、
ここ2年連続で「はずれ」。ガリガリと固く、全然ほくほくしない(涙)
ちょっと悲しいお正月が続いていたのでした。
それがですよ、クリスマス頃のある日、
ご近所のこだわり上質野菜を取り揃えた八百屋さんで
それはきれいになめらかな曲線と美しい縞模様をしたおいもを発見。
まさか・・・これは・・・?
おおお~、「海老芋」と書かれているではありませんか。
札幌で京都産の海老芋にお目にかかる機会などめったにありません。
がしかし、まだ年越しまでは1週間以上あるしねぇ~、
年末の買い出しで買いたいところですが、
その数は6,7本あるかないか・・・う~ん、どうしよう。
「あのぉ、海老芋、まだ年内に入荷します?」
お店の人に思い切って声をかけると、
「う~ん・・・明日から大雪とか荒れるみたいだからねぇ~、
う~ん、入ってこない可能性が高いかな~???」とのこと。
そうだった、クリスマス寒波襲来の予報が出ていましたっけ。
いつ買うの?今でしょっ!てなわけで、
その場で選りすぐって一番形が美しい海老芋をお買い上げ。
京都産海老芋、1本1000円也。
中くらいのさつまいも程のサイズで、なかなかのお値段。
しかし、この海老芋が、大当たり!
みっちりと締まった肉質で、その味わいといったら、もう最高。
ほっこりほくほくでいながら、煮崩れもなし。
美味しさがみっちり詰まった大当たりの「大吉」、でした。
京都の海老芋の歴史は古く、安永年間(ア772年~1781年)に
青蓮院宮が長崎から持ち帰った芋の種を、当時宮仕えしていた平野屋権太夫が
栽培したところ、先の曲がった海老のようなお芋ができたのが始まりとか。
美しいくびれと縞模様は京都の土が育んだ奇跡だったのですね。
海老芋の栽培には物凄い手間暇がかかるそうです。
まずきれいでなめらかな「曲がり」を出すために、
栽培期間中に何度も「土寄せ」が行われます。
生育に合わせて適度な量の土を株の周りに盛っていく作業で、
土が多過ぎても少なすぎてもダメ、盛り方にもコツがあるらしい。
そしてもうひとつの特徴の「縞模様」。
実は掘り上げたおいもには土や外の皮がついていて縞模様は出ていなくて、
これをタオルなどを使って手作業で磨いていくうちに
あの美しい縞模様があらわれるのだそうです。
知らなかった~!
なんと手間暇、愛情をかけて育てられているのでしょう。
一本1000円も、納得ですよねぇ~。
千年の都が大切に育ててきたおいものお姫さま。
海老芋は、京の土の芸術品。
眺めて、食べて、いとうまし♪
(写真は)
京都伝統野菜「海老芋」
縞模様のコントラストが強い方が
京では好まれるとか。
なかなかの京美人?

