あれから・・・
あれから・・・
そうか
あの日から
春夏秋冬
1年経った
今日は2021年1月28日。
新型コロナウイルスの感染者が
道内で初めて確認されてから1年が経ちました。
あれから・・・1年、長かったのか、短かったのか、
収束が見えない今、よくわからないのが正直なところだ。
ちょうど1年前の1月28日、武漢から来道した中国人女性の感染が確認、
さっぽろ雪まつりの準備も進み、街は外国人観光客で賑わっていましたが、
感染確認のニュースに、これは・・・ついに・・・と
なんとも形容しがたい不安と緊張を感じたことを覚えています。
ただ、まだ、あの時は、知らなかった。
発症前から感染力があること、無症状の人からも感染すること、
軽症に見えても突然急変、命に関わる危険性があることなどなど、
厄介で巧妙で危険なウイルスのこと、ほとんどわかっていなかった。
それでも医療の素人でも名状しがたい不安が日々強くなっていきました。
1月28日に初の感染確認された後、
さっぽろ雪まつり閉幕直後の2月14日に2例目を確認、
21日以降は連日、道内で感染者が判明、1週間足らずで累計50人を超え、
全国に先駆けて感染が広がったのでした。
そうだ、バレンタインあたりから、じわじわした不安が
はっきりと明らかな形を成した不安に変わっていったような記憶がある。
感染防止には手指消毒、マスク着用が欠かせないこともわかってきた。
ちょうどその頃だったか、それより前だったか、
我が家の「コストコ事件」が起きたのは。
まだご近所のドラッグストアにはマスクがそれなりに並んでいたから、
多分、2月の始め頃、雪まつり期間中だったかもしれない。
ただ、午前中に並んでいたマスクが午後には売り切れていたり、
徐々にマスク不足の気配をひたひた感じ始めていた頃、
たまたま夫婦でコストコへ買い物へ行ったのでした。
いつものようにコーヒーや蜂蜜、レーズン、紅茶、バナナなどを買って、
でっかなカートを押して会計レジへ向かおうとしていた時、
不織布マスクの大箱が積まれていたのを見かけ、
妻ははっと立ち止まった。「ねえ、マスク、買っとく?」
しかし、元来大らかな性格の夫はのんびりこう答えた。
「まだ大丈夫じゃない?ウチにも少しはストックあるし」
ご近所ドラッグストアに朝から中国人観光客が
マスクを求めて殺到する姿をつい最近目撃した妻は食い下がる。
「でも、ご近所でも売り切れてるよ、一箱買っとこ?」
「いや大丈夫だって、また入ってくるって」
相変わらずのんびりモードの夫の答えに、なぜか、あの時は、
元来不安症の妻は何の根拠もなく(笑)矛を収めた。何故だろう?
多分、胸の奥に巣食う不安を認めるのが自分でも怖かったのかもしれない。
結局、結構な量積まれていたマスクの大箱を買うことなく、
飲食スペースでチュロスとコーヒーで休憩しコストコを後にしたのでした。
そして、その日以降、マスク需要の潮目が劇変した。
店頭から、マスクが、消えた。
その前から少しずつ買っておいたマスクはあったけれど、
世の中からマスクが消えた恐怖は、ただものではなかった。
世界がとんでもない混乱と不安に巻き込まれていく中、
「だから、あの時、買おうっていったのにぃ~~~」
妻は、夫に、恨み節たらたら、それは当然の帰結なのであった。
まあね、誰もが、予想できなかったからね。
夫ばかりを責めるのも可哀そうなので
恨み節もたらたら程度にとどめておいたのだった。
いい妻だ(笑)
そして、あれから・・・1年。
つい先日、そのコストコへほぼ半年ぶりに買い物へ行った。
いつものようにコーヒーや蜂蜜、レーズン、紅茶、バナナなどを買って、
でっかなカートを押して会計レジへ向かおうとしていた時、
一時は跡形もなく姿を消していたマスクの大箱が積まれていた。
1年前よりもその山は高く、種類も豊富。
国産メーカーの大箱も潤沢に並んでいる一角を
でっかなカートを押した人々がのんびり通り過ぎていく。
人々が殺到してパニックになっているわけでもない。
あれから・・・1年なのだ。
新型コロナウイルス感染拡大の収束はまだ見えないけれど、
マスクを求めて右往左往することも、パニックになることもない。
新たな生活必需品となったマスクの増産体制も確立し、
さまざまな感染対策も社会生活の常識として根付いてきた。
「だから、あの時買おうって言ったのにぃ~」と
妻が夫にぶちぶち恨み節を言う必要ももうなくなったのだ。
前政権の誰かが言ってたようにコロナへの不安が
「ぱっと消える」ことは全くないけれど、
コストコでマスクの大箱を余裕を持って買えるようにはなった。
あれから1年。
何を学び、何を知らないのか。
コストコ帰りの車の中でしみじみ考えた。
まだまだ続くのだ。
油断せずに生きるんだと、思った。
(写真は)
2021年1月28日の朝。
札幌は青い空が広がった。
雪まつりはなくなったけれど、
春は、ちゃんと来る。

