柿から生まれた?

どんぶらこ

桃から生まれた

桃太郎

では

柿から生まれた?

お歳暮のシーズンです。

ありがたいことに諸国から名産が届く季節となりました。

いそいそと包みを開き、眺め、添えられた栞などを読むと

日本各地の美味には必ず物語があり、美味しい感動を覚えます。

先日、我が家に到来したのは岐阜県中津川の銘菓。

「くり屋 南陽軒」の栗きんとんなどの詰め合わせです。

岐阜の山里に囲まれた自然豊かな地で創業百余年を誇る和菓子の老舗で、

地元の農協と契約、栗農家が市場に出す前の厳選した上質な栗を仕入れ、

採れたての新鮮な名産栗を使った和菓子で有名なお店だそうです。

届いた箱を開けると2種類の和菓子が並んでいました。

ひとつは「栗きんとん」。

屋号に「くり屋」とあるくらいの栗自慢の老舗が作るそれは、

お正月の甘~い栗きんとんとは全く別次元の和菓子でありました。

栗の名産地中津川の栗農家で直接仕入れた厳選された新鮮な栗を

ひとつひとつ鬼皮を剥き、実を取り出し、不純物をピンセットで取り除き、

控えめの砂糖だけで炊き上げ、茶巾絞りにして作り上げた栗きんとんは、

最初から最後まで機械に一切頼らない完全手造り。

それでは「くり屋 南陽軒」自慢の栗きんとんを実食。

うっひゃ~~~!まんま、栗っ!100%栗っ!

手仕事で丁寧に作られているので栗の粒々がちゃんと残っていて、

必要最小限のお砂糖だけで炊かれた栗きんとんは、まさに栗そのもの。

ほっくり、素朴で、栗本来の甘みがじんわり、めちゃ滋味深い。

栗好きには、たまらない!

そしてもう一種類、渋い柿色の和紙に包まれている和菓子こそ、

かのケンミンショーはじめ、メディアで

岐阜の最高級スイーツとして次々に紹介されている話題の銘菓、

その名も「栗柿」。超シンプルな名前、その名が体を表しています。

和紙の包みから現れたのは・・・柿!

白く粉をふいた鮮やかな鼈甲色をした干し柿であります。

その実体は、あの昔話をなぞると、明らかにあるのですよ。

どんぶらこと川を流れてきた桃を拾ったおじいさん、おばあさん、

ぱかっと二つに割ると、桃から生まれた桃太郎、となります。

では、美味しそうな干し柿をナイフでぱかっと二つに割ると・・・

おおお~!南陽軒自慢の栗きんとんがびっしり詰まっていた!

最高級の肉厚の市田柿の中に絶品栗きんとん!

まさに柿から生まれた?の栗太郎ならぬ「栗柿」なのでした。

柿と栗。

なんだか日本昔話のようなほのぼのとした情景が浮かびます。

香料もスパイスも何も足さず、ただ里山の恵みだけで作られた素朴な和菓子。

「菓子」とは元々果物や木の実の総称だった言葉。

柿から生まれた「栗柿」、お菓子の原点を物語る銘菓でありました。

日本は、おいしい。

(写真は)

見事な断面。

栗と柿の究極コラボ。

栗と柿・・・歌ができそう?(笑)