年の瀬ことこと

ことこと

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ただ小豆と語る

年の瀬ことこと

12月31日です。

世界中が惑い、恐れ、不安、緊張が続いた2020年ですが、

暦はちゃんと巡って、ちゃんと大晦日がやってきました。

これまで通りにはいかないことが多いけれど、

今年もちゃんと大晦日を迎えられたことに、ただ感謝です。

大晦日イブの昨日30日は、

今年最後の買い出しを早めにすませ、午後から短期集中大掃除。

師走になってからちょこちょこ小掃除、中掃除(笑)はしていたので、

仕上げの大掃除、なんとか夕方には目途がつき、

お正月用のお花を飾り、カレンダーを替え、

とりあえず新しい年を迎える準備が整いました。

ふぅ~、よく働いた、自分で自分をほめてあげたい、が、

おっと、その前に、今年は重要ミッションが控えていたのでした。

我が家のお正月には欠かせないお汁粉用の小豆を煮なくては!

新潟伝統?の甘辛両方二つのお椀をいただく家訓があるのだ(笑)

これまでは母が煮てくれましたが、寄る年波で今年からバトンタッチ。

「今年は豆が固かった」「今年はすぐ煮えた」などなど

毎年、語られる母の小豆煮講釈をふんふん聞き流していた娘、

肝心のレシピはうろ覚えだが、まあ何とかなるでしょう。

大掃除でピカピカになったキッチンで、いざ開始。

十勝産の新豆を洗い、たっぷりの水で5分ほど煮て、

一旦、小豆はザルに取り、煮汁を捨てる。「渋抜き」という工程。

むふふ、プロっぽい。なんか和菓子職人になった気分。

再びたっぷりのお水を加え中火で煮たったら、あとは極弱火でことこと。

時々あくをすくい、お豆が踊らないよう、ただただ静かに見守る。

ことこと、ことこと、小豆が煮える懐かしい匂いが鼻腔をくすぐる。

いいなぁ、なんだかほっとするなぁ、心がやすらぐ匂いだなぁ。

カチカチだった小さな真っ赤な小豆が

ことこと、ことこと、ことこと、あるかなきかの火加減で煮えていく。

少しずつ、少しずつ、小さな小豆がぷっくり、ふっくらしていく。

「湯加減、いや火加減はどうですか?お水は足りていますか?」

気がつくと、いつのまにか、心の中で小豆に語りかけていた。

「うん、いい感じ、このままでいいよ」

あれ?今、小豆が喋った???

「あ・・・そろそろ、火を止めていいかな、煮えてるよ、きっと」

あ、やっぱり、小豆の声が聞こえる???

映画「あん」の台詞通りだ。

樹木希林さん演じるあんこ炊き名人の徳江さん言っていましたよね。

「小豆のね、声を聴くんですよ」って。

徳江さん、本当です、小豆は喋りました。

色々あった1年だったけれど、

できないことを数えるかわりにできることで体を使おうと大掃除、

大晦日イブの夜のキッチンで小豆と静かな時間が過ごせた。

何も考えず、ただ小豆の煮え加減だけを、ただそばで見守った。

ただ、小豆の気持ちになったら、徳江さん、声が聴こえた。

ぷっくり、ふっくら煮えた小豆に三温糖と少しの塩を加えて、

また極弱火でことこと。甘い匂いが心を満たしていく。

一晩明けた今朝、ル・クルーゼの蓋を開けると・・・

つやつや輝く、わたしの小豆たちが、笑っていた。

豊かな香り、風味、ほど良い甘み、粒々具合もけっこう。

ひと匙味見、頬が、心が、緩んでいく。

小豆はすぐには煮えない。時間もかかる。でもちゃんと応えてくれる。

年の瀬ことことで、今年の疲れがじんわり癒されていくような気がしました。

小豆を煮る幸せ。

幸せは、その気になると、いっぱい見つかるもの。

しんどいこともたくさんあったけれど、たくさんの幸せにも気づいた。

毎日を、抱きしめて、新しい年も、生きていこう。

今年1年、当ブログにお付き合いいただきまして、

本当にありがとうございました。

2021年もコツコツ続けていく所存です。

どうぞ、皆様、お健やかなよい年をお迎えくださいませ。

(写真は)

2020年最後の1枚は

喋った(と思う)小豆。

小豆を煮ると癒される。

甘いカウンセリング。