ああ慕情麺
透き通った
金色のスープに
赤い衣装をまとった
密の味叉焼が
ああ、慕情麺
感染拡大「第三波」?
北海道に加えて東京、札幌、愛知などでも新規感染者数が急増。
冬場の感染増はこれまでも警鐘が鳴らされていましたが、
冷や水を浴びたかのような緊張感に気が引き締まります。
今、できることに、全集中、ですね。
なん「鬼滅の刃」のあらすじすら知らないアタシまで
「全集中」なんてつい使っちゃうんだから、鬼滅の刃ブーム恐るべし。
でもね、時には心もゆるめないとね、
新型コロナ以外の話題で癒されたい気持ちも、あるよね。
ということで、せめて今日も美味しいお話を。
昨日までは絶品沖縄そば「ちょーでーぐぁ」をご紹介しましたが、
本日は至極の広東料理の絶品麺、の登場、
円山の「広東厨房 結杏yuan」の「チャーシュー汁そば」であります。
我が家から徒歩圏内のご近所に2018年にオープンしたお店。
大阪や札幌のホテルで腕を磨いたオーナーシェフが作る本格的な広東料理を
アットホームな落ち着ける空間でお手軽に堪能できる、
との噂を聞いていたのですが、先日初訪問、いっぺんでお気に入りリストに♪
広東料理の華、飲茶のメニューも豊富、
季節の旬の道産素材を生かした一品料理も秀逸、
さらに夫婦で悶絶(笑)したのが、
麗しの香港を彷彿とさせる「チャーシュー汁そば」。
透き通った金色のスープ、しなやかな細麺の上に鎮座するのは
艶やかな紅をまとった、あの甘いとろけるようなチャーシュー。
返還前の香港の情景が・・・一気に蘇ってきました。
ああ・・・「慕情」世界が蘇る。
美しいビクトリアピークからの夜景、
きらびやかなネイザンロードのネオン、
弓なりに伸びるレパルス・ベイの白い砂浜、
活気ある市場、電灯に照らされた真っ赤な叉焼。
そう返還前の香港は50年代のハリウッド映画「慕情」の世界だった。
ジェニファー・ジョーンズのチャイナドレスに憧れて、
イギリス系のデパートのブティックでシルクのドレス買ったりと
買い物に明け暮れた後は、香港食べまくり(笑)。
今でも鮮明に記憶に刻まれているのが、
食堂や屋台の店先にぶら下がっていた真っ赤な叉焼(チャーシュー)。
香港式のチャーシューは日本のそれとは似て非なるもの。
表面に蜂蜜やシロップを塗って赤く染め、串に刺して窯で焼いた、
「蜜汁叉焼」と呼ばれる立派な一品料理、なのです。
「叉焼」の「叉」の字は鉄串を意味するそうで、
お醤油ベースの煮汁で煮込む日本のラーメン屋さんのチャーシューとは、
作り方も味も全く異なり、美味しいカルチャーショックを受けたものです。
赤い蜜汁叉焼を具にした飲茶の叉焼饅頭も忘れがたいわぁ。
「結杏」の「チャーシュー汁そば」の上に鎮座していたのは、
まさに紅色のドレスをまとったまごうかたなき「蜜汁叉焼」、
太めの細切りにされてなお、風味も味も香港と変わらない。
ああ・・・あのチャイナドレス、どこへ行ったかな・・・?(笑)
今は、もう、思い出の中にしかない、
あの頃の香港よ。
円山の小さな広東厨房で
慕情の世界に浸る冬の始めなのだった。
(写真は)
「結杏」の「チャーシュー汁そば」
金色のスープと
香港式の赤い蜜汁叉焼。
ああ、慕情麺。



