初穂のおやつ

その年の

初めて収穫された

大切な実り

秋の稲に感謝をこめて

初穂のおやつ。

山も街も紅葉がまさに真っ盛り。

赤や黄色に色づいた木々が秋の陽を浴びて

金色、銀色、錦に輝くさまは本当に絵画のように美しい。

そういえば、10年前も、こんな秋晴れだったよね。

昨日は亡き父の10年目の命日。

その日からお葬式までの3日間、変わりやすい秋の空なのに、

奇跡のようにそれは美しい秋晴れに恵まれたことを思い出します。

そうか、父は、晴れ男だったのか。

好物の和菓子やコーヒーをお供えしながら、

ふと、そんなことを想い、思わずほおが緩みました。

お酒は一滴も飲めず、超甘党だった父のお供えは選ぶのも迷いません。

昨日はお気に入りだった六花亭の最中やべこ餅などの和菓子と、

かりんとうときなこねじりなどの駄菓子などなどをどっさりお供え。

父の仏前で手を合わせ、心の中でいっぱい対話を済ませたあと、

ふと思い出したのが母の口癖「食べるのも供養」(笑)

だよねぇ~、これ、賞味期限本日限りだもねぇ~、

ということで、お供えの中から、ひとつだけ、お下がりゲット(笑)

六花亭のこの時季限定の「新米大福」です。

刈り入れ一番のもち米で作った季節の和菓子。

父は大の大福好きだったしねぇ、

秋晴れの命日に供養でいただくのに、実にふさわしい?

塩味のきいた赤えんどうを加えた羽二重のようなお餅で

さらりとなめらか上品なこし餡をつつんだ「新米大福」。

出来秋の喜びと、感謝の気持ちが詰まった大福は

この季節ならではの、格別な美味しさがあります。

そういえば東京の亀屋万年堂でも「初穂餅」という、

秋一番に収穫されたもち米を使った和菓子が有名だとか。

古代より秋の穂の収穫を感謝して神に献じたとされる「初穂」、

「早穂」「先穂」「最華」とも呼ばれるようです。

そうか「新米大福」は北の大地の初穂餅、早穂餅、先穂餅、なのね。

地上では色々あってね、春も夏も気がついたら過ぎていて、

それでもちゃんと秋が来て、田畑はちゃんと実りの季節を迎えて

今年も美味しい初穂のおやつ、大福餅ができましたよ。

ちゃんと食べて供養したからね(笑)

空の上の亡き父に報告する。

甘党の父と娘は

胃袋でもつながっている。

(写真は)

2020年の

六花亭「新米大福」

今年はことさらに

ありがたく、美味しい。