マスクとお洒落

じゃれる

しゃれる

音が分かれると

意義も分かれる

マスクとお洒落と

コロナ時代は、マスク時代。

我が家の家訓「マスクはパンツだ」(笑)も定着しつつあります。

外出するとき、パンツをはかない人はいないのと同じように、

今や、マスクなしのおでかけは考えられない時代ですね。

そんなマスク時代、ちょっと困るのが、

時として相手の言葉が聞きにくいという現象です。

お買い物をしたお店で「○○円です」と言われても

マスク越しだとどうしても音がこもって聞き取りづらく、

「えっ?」と聞き返すことがしばしば。

マスク越しの接客などの対面コミュニケーションは、

これまで以上に、発音、発声をより意識した方がよさそうです。

大声を出す必要はありませんが、マスク越しても相手に届く発声、

お腹からしっかり声を出すこと、さらに母音まできちんを発音することが、

とっても大切だなぁ~と痛感する昨今であります。

言葉がはっきり聞き取れないと、「えっ?何ですか?」と

どうしても身を乗り出して聞き返すことになり、

結果的に相手との距離が近づいてしまうことになるわけで、

ソーシャルディスタンスを保つためにも、発音、発声は大事。

そんななか、けさの朝刊の「折々のことば」欄に

興味深い言葉が取り上げられていました。

「シャレルとジャレルと発音の区別を意識することにより、

意義が分かれてきた」

国文学者、鈴木棠三氏の著書「ことば遊び」からの言葉です。

ん?シャレルとジャレル?

ちょっとフランス語っぽい響きですが、れっきとした日本語のお話。

平安語の「ザル(戯)」には、ふざける、機転がきく、くだけた感じ、

風雅な趣などの意味があり、それが「サル(曝・晒)」と清音化した言葉と共存。

それが中世になると「シャレル」と「ジャレル」になり、

前者はふざける、後者がそれ以外の意味へと分化していったとか。

つまり、「お洒落」は元々「戯れ」と同じルーツの言葉だったわけで、

洒落者かおふざけ者か、シャレルかジャレルか、「シ」か「ジ」か、

たった一つの発音を区別することで、言葉の意義が分かれてきたということ。

たった一音の違いで、言葉の意味が違ってくる。

ふ~む、やはり、コミュニケーションの場において、発音は大事。なのだ。

ましてや、マスク時代、より一層、発声、発音は相手にきちんと届くように

ますます意識しなくちゃな~と自戒を込めて思った朝。

さらに国文学者、深い指摘をしています。おしゃれは、

戯れ(ざれ)にも髑髏(しゃれこうべ)の晒れ(され)にも通じると。

「折々のことば」編者の鷲田清一氏は感慨を込めてこう思索します。

「死と遊びがそこで結びつく。深い。」

そういえばサッカーの起源とされる中世イングランド説は

戦争に勝利した際、敵将の首を切り取り、

蹴って遊ぶことが勝利の証とされたというものでした。

今からすれば考えられない残酷な説でありますが、

「死と遊び」が結びついた証左のひとつなのでしょうか。

お~っと、ちょっとダークな流れにあってしまいましたが、

つまり、大切なことは、マスク時代のコミュニケーション。

色々なマスクをTPOで着替えたり、マスクチャームをあしらってみたり、

マスクとお洒落に共存していく遊び心は、気持ちを明るくしてくれる。

言葉を大切に

発声、発音を大切に

マスク時代を生きていこう。

おっと、今日もマスク忘れないようにっと(笑)

(写真は)

今日9月4日の朝。

日の出時刻は5:02

日に日に朝が遅くなる

少しずつ秋が近づく