下町ヴィジュアル系神様
金襴緞子のお衣装
巨大なおヒゲに
立派な太眉
台北最古の下町の
ヴィジュアル系神様たち♪
2019秋の台湾食い倒れ旅4日目リポート。
早朝の散歩では世界一美しいスタバと言われる「星巴克艋舺門市」、
台北市指定の古蹟「萬華林宅」の美しい赤煉瓦建築を偶然発見・
ホテルで朝ごはんを済ませた後は、お約束の朝の龍山寺参りを済ませ、
台北で最も早く開けた街「萬華=艋舺(モンガ・バンカ)」の
さらにディープな超下町エリアを街歩き。
龍山寺横のきらびやかな仏具通り、西園路を真っ直ぐ北上していくと、
観光客の姿はぱったり途絶え、下町度がぐんぐん濃くなってきます。
お?西園路と交差する貴陽街の入り口にいきなり立派な牌楼が出現。
雄々しい龍を戴いた牌楼には「艋舺青山宮」と書かれ、
さらに「台北第一街」との文字が彫られています。
交差点の角には「←青山宮」との案内板も発見。
ここだ!艋舺三大寺廟のひとつ「艋舺青山宮」だ。
角を曲がった貴陽街は自動車やバイクの修理店や
床屋、小吃店などが肩を寄せ合う、まさにザ・下町といった通りですが、
清代に淡水河の港が作られたのはこの辺りで、
当時はこの貴陽街がメインストリートだったそうです。
まさに台北発祥の地、オールド台北中オールド「台北第一街」というわけ。
そんな下町の密集地に周りの建物に挟まれるように、
決して大きくはありませんが、存在感抜群の廟がありました。
1856年に建立された「艋舺青山宮」です。
三開閉、三進兩廊式と呼ばれる奥に深い町屋のような造り。
こうした三層楼建築の寺廟は台湾でも非常に珍しく、
艋舺の歴史を見つめてきた隠れた名刹、なのであります。
壮麗な門をくぐっていざ中へ。
しん・・・賑やかな龍山寺とは一変、人っ子一人いません。
自分の靴音だけが響く廟内で出迎えてくれたのは、
うひょ~、超ヴィジュアル系、迫力ある神様軍団!
金襴緞子の衣装に豪華な冠、巨大なお髭に立派な太眉をした、
恐らくは道教の神様たちの立像がV字隊形に並んでお出迎え。
W杯ラグビーでニュージーランドのハカに対抗した
イングランドチームのごとき迫力あるフォーメ―ション。
さらに奥へ進むとご本尊らしき神様も周りの神様も
鋭い眼光だったり、真っ赤なお顔をしていたり、虎の姿だったり、
もう、なんか、インパクト抜群の超ヴィジュアル系。
なのに廟内はシーンと静謐、この対比がなんとも絶妙だ。
ご本尊として祀られているのは霊安尊王。別名「青山王」。
伝説によると大陸から霊安尊王を迎えた際、この場所で神像が動かなくなり、
廟を建立したところ、当時流行していた疫病が収まったと言われています。
青山王のおかげとどんどんと信者が集まり、豪華な廟になっていったとか。
さらに祀られている道教の神様の中には、夜になると路上を巡回、
そのために街には泥棒がとても少なかったとか。
台北の街が生まれた時から、疫病を鎮め、司法を掌り、
善悪を懲罰してくれた青山宮の神様軍団。
祈りの場所であるばかりでなく、病院や裁判所や警察代わりに
人々の暮らしの安寧を守り続けてきてくれたわけですね。
神様たちが迫力あるヴィジュアルで表現されている理由がわかる。
台湾の人々にとって、
歴史上の人物でもある道教の神様たちは
祈りの対象であり、同時に憧れのスーパーヒーローなのかもしれない。
京劇のスターにも、宝塚にも、華やかなロックスターに通じるような、ね。
そういえば台湾映画の名作「モンガに散る」の武闘シーンのロケも
ここで行われたそうです。
セットでは絶対作れない、密度の濃い、迫力が凝縮された廟内は
ある意味、映画よりも映画的な空間とも言えます。
監督が惚れるわけよね。
人々の暮らしを力強く見守り続ける神様たち。
台北発祥の超下町エリアに佇む「艋舺青山宮」。
かつては3階から港が見えたと言う。
艋舺が最も賑やかだった頃の記憶を留める場所。
超ビジュアル系神様がV字で迎えてくれます。
(写真は)
「艋舺青山宮」
神様軍団に守られて。
なんか、めっちゃ、安心(笑)



