メイドイン台南

歴史と伝統が息づく

台湾の京都。

食の都は

ものづくりの都。

メイドイン台南散歩。

2019秋の台湾食い倒れ旅の2日目は古都台南へ日帰り旅。

台風17号による雨の台北を逃れて台湾の新幹線「高鐵」で一気に南下、

北回帰線を超えて1時間45分で熱帯の眩しい太陽と青空が出迎えてくれました。

まずは台南のシンボル「赤崁城」で激動の歴史を体感した後は

台南名物の小吃店が集結する「国華街」エリアで「葉家小巻米粉」、

「茂雄蝦仁肉圓」「矮仔成蝦仁飯」と台南ならではの絶品小吃を制覇、

昔ながらの果物スタンド「俗俗賣木瓜牛乳」では水や氷を一切加えない、

恐ろしく美味しすぎるパパイヤミルクも楽しみました。

舌と胃袋が満足した後は心の栄養を求めて台南街歩き。

清代の面影を残す「神農老街」まで足を伸ばし、

赤い提灯で飾られたノスタルジックな路地の風情にうっとり。

台南は「老房子」と呼ばれる古い建物をリスペクトを込めて

美しく保存、修復する台湾リノベーションの発信地。

時間の流れを大切にする古都の誇りをひしひしと感じました。

台南滞在時間4時間ほどですが心も胃袋も大満足。

熱帯の太陽もわずかに傾き始め、時刻はまもなく午後4時。

さ~て、最後は台南ショッピングで仕上げましょう。

運よくやってきた黄色いタクシーで「天壇」エリアへ移動。

道教の最高神を祀る天壇周辺は地理的に台南の中心部の真ん中にあたり、

参拝客をもてなす美味しいお店や老舗が集まる台南のへそ部分。

17世紀にオランダ統治の拠点が置かれ、鄭成功時代には首都となり、

日本統治時代には台湾第2のとして栄えてきた台南は

古跡や寺廟が多いことから「台湾の京都」と呼ばれますが、

日本時代に学校の鞄作りから始まった帆布産業や生活用品まで

「ものづくり」が息づいているのも京都とよく似ています。

食の都は、ものづくりの都でもあるのです。

台南では「○○帆布行」という看板を掲げたお店をよく見かけます。

その中でも2軒の老舗の帆布店があるのが「天壇エリア」。

タクシーを大きな緑のロータリー「民生緑園」で降りて

そのうちの一軒をめざし、スマホの地図を見ながら中正路をてくてく・・・。

あれ~?地図では・・・この辺のはずなんだけど・・・???

旅人がうろうろしていると、目の前の宝飾店から

美しいマダムが笑顔で出てきてくれて、道を教えてくれた。

優しい。本当に台湾は優しい。困っていると必ず誰かが助けてくれる。

マダムが教えてくれた細い路地を通り抜けると、目印の消防署発見。

ここから2,3軒先に・・・あった!

台南帆布の老舗「永盛帆布行」であります。

昭和の日本へタイムスリップしたような昔懐かしい店構え。

卸売りが基本なのでショップというよりも、ほぼほぼ作業場。

年季の入った棚や頑丈そうな年代物のミシンが店の歴史を物語ります。

現在も3代目が布の裁断をしてミシンをかけ接客もこなすらしい。

ふむふむ、半袖ポロシャツ姿のあの男性かしら?

作業場の一角の棚に完成品らしき帆布製品がありました。

おおお~、なんと質実剛健な帆布バッグでありましょう。

超厚地の頑丈な帆布を使ったトートバッグは実にシンプル。

「永盛帆布行」のロゴが唯一のデザインという潔さ。

使い込んでも型崩れなし、使い込むほどに味が出るのが魅力だとか。

パソコンに資料にマイボトルにお弁当、どれだけ入れても大丈夫だぜ。

無骨な帆布バッグ軍団が旅人を誘惑する(笑)。

台南の帆布産業は学生鞄から欧米への輸出と主力製品が替わったり、

安価な中国製品に市場を奪われた時期もありましたが、

若い世代を中心に「台湾製品を見直そう」と始まったムーブメント、

いわゆる「MIT=メイドイン台湾」の動きが古都の伝統産業を後押し、

今ではこの「永盛帆布行」が日本の学生鞄を復刻リニュアルした製品が

なんと1年待ちの大ヒットアイテムとなっているのだそうです。

う~ん・・・惹かれますが・・・

一年待てないし(笑)、実はもう一軒見たいお店もあるのよぇ~。

カタカタ、カタカタよく働くミシンの音に別れを告げて、

かつての台南メインストリートだった中正路を後にします。

さ~てお気に入りのMIT(メイドイン台南)アイテム、見つかるかな♪

(写真は)

レトロで質実剛健。

「永盛帆布行」

ものづくりの伝統を

無骨にまっすぐ伝えます。