しろくまちゃんのセロハンテープ

読んで読んで

また読んで。

大好きだったから

こんなになっちゃった。

しろくまちゃんのセロハンテープ

読書の秋。朝刊の暮らし面にほっこり素敵な読者投稿がありました。

テーマは「とっておきの本」。

70代男性のお家で20年以上に渡って読み継がれているのは

ご長男が高校生の時に買った「クレヨンしんちゃん」の単行本。

まずお兄ちゃんが読み、お兄ちゃんの留守に妹さんが読み、

今では帰省の度にその子供たち(お孫さん)が笑い転げながら

何度も繰り返し読んでいるそうです。

さすが「クレヨンしんちゃん」、

世代を継いで読み継がれる永遠のキャラですが、

さすがに本は古くなり、ページがバラバラになっている巻も。

しかし、不思議なことに、必ず誰かがセロハンテープで補強し、

本棚に戻してくれているというのです。

なんてほっこり、読書の秋にぴったりの、いい話。

じいじの家にある、パパがお小遣いで買ったクレしんを

孫たちが繰り返し読んで、笑って、ページがバラバラになったら

セロハンテープで直して、本棚に戻して、

またじいじの家に来た時に読んで笑って。

本を大切にするお家には、きっと笑いが絶えない、はずだ。

ちなみに、ウチの本棚はどうなっているかな?

息子が小さな頃読み聞かせした膨大な絵本が詰まった本棚の扉を

久しぶりに開けてみた。「スーホの白い馬」「百万回生きたねこ」

「ちいさいおうち」「パパお月さまとって」・・・う~ん何度も読んだなぁ。

おお、「泣いた赤鬼」感情入れて本気読みしたら、号泣されたなぁ(笑)。

「じごくのそうべえ」のトイレネタ、大ウケだったなぁ。

あ、あった、ウチの本棚にも補強本発見。

オレンジ色の小さな絵本の背表紙が少し破れかけていて

セロハンテープで直してある。不思議でもなんでもない、アタシが直した(笑)

あ~、これかぁ~、確かにお気に入りもんなぁ、

回らない口で「読んで読んで」って何度もせがまれたもんなぁ。

小さな息子と私が大好きだった「しろくまちゃんのほっとけーき」。

しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを焼く様子が

「ぽたあん どろどろ ぴちぴちぴち・・・ふくふく くんくん ぽいっ」と

シンプルで温かな絵柄でそれは美味しそうに描かれていて

毎回、毎回、読み聞かせるたびに親子でごっくん(笑)、

次のページに進んでも、毎回毎回「もいっかい、もいっかい」と

ホットケーキの場面に戻されたっけなぁ

ちっちゃな手で不器用にページをめくった跡を見ていると、

懐かしくて、なんだか胸がきゅんとしてきた。

少し破れかけてきた背表紙をセロハンテープで補強しながら、

こんなになるまで気にいってくれたんだと思うと、

本好きの母の心は温かい幸福感でいっぱいになったこと、

思い出した、秋の日。

そういえば、息子が巣立ってから、

家でホットケーキを焼くことは、とんと、なくなった。

炭水化物やグルテンが気になるお年頃の夫婦二人暮らしだからなぁ(笑)。

でも、しろくまちゃんのセロハンテープを見てたら、

「ほかほかの ほっとけーき」無性に食べたくなってきた。

禁断のおやつ、焼いてみようか、やめようか(笑)

(写真は)

幸せな時間の記憶。

しろくまちゃんの

セロハンテープ。