ニューニュールック

窮屈で苦痛な

ファッションには

もう戻れない。

戻らない。

ニュ―ニュールックの時代。

「#Kutoo」国会でも論議に。

ハイヒールやパンプスの着用を義務付ける職場に関して

立憲民主党の議員から質問された厚生労働大臣は

社会通念に照らして業務上必要な範囲を超えた場合は

靴の強制がパワハラにあたる可能性に言及しました。

え~っと、どっちなんだ?

「いったい前向きなのか、後ろ向きなのか」

今朝の天声人語氏も疑問を呈しておられましたが、

一度でも朝からパンプス履いて駅まで歩いて階段を上り満員電車に乗って、

事務所に行って、国会へ行って、事務所へ戻って、会合へ出て、

朝のパンプスのままご自宅にお帰りになった経験があったなら、

もう少し、違う回答になっていたのではないかと思ったりします。

ヒールで働くのは、辛いよ、痛いよ、キツイよ。

キーワードは「社会通念」。

天声人語氏は伸縮可能なジャージー素材の洋服を作り、

女性を窮屈なコルセットから解放した

ココ・シャネル氏の言葉を紹介していました。

「ジャージーを使うことで私は締めつけられた肉体を解放した」

「新しい世紀の児である私は、

新しい世紀を服装で表現しようとしたのだ」。

Tシャツやカットソー、ストレッチ素材のデニム。

動きやすくて着心地よくて機能的なファッションを

今、私たちは当たり前のように享受していますが、

ちょっと前の時代まで女性たちは

体を締めつける洋服を我慢して見につけていたのです。

コルセットで縛り上げた細いウエスト、胸を強調するシルエット、

それが美しいとされた「社会通念」があったから。

しかし、20世紀初頭、せっかくココ・シャネルらによって

女性服からコルセットを取り除かれ、スカートの裾を短くなり、

動きやすい活動的なシルエットになっていったのに、

第2次世界大戦後、長く暗い戦争の時代への反動から、

華やかなファションへの回帰傾向が強まっていくのです。

1947年にクリスチャン・ディオールが発表したのが

ウェストをコルセットできつく締めスカートを膨らませたドレス。

華やかでグラマラスなファッションは、

「ニュー・ルック」と呼ばれ、一世を風靡したのでした。

50年代は掃除機や食洗器、ミキサー、トースターなど

家事を楽にする家電が登場し始めた時期と重なり、

窮屈なファションが受け入れられたとも言われています。

女性たちは美容院で髪を整え、マニキュアを塗り、

ボン・キュ・ボン!なニュールックファッションで

ご近所と社交、キレイなお家で良く稼ぐ夫を笑顔で待つ。

な~んて、昔のハリウッド映画で見たような、

いわゆる「古き良きアメリカ」のイメージと重なりますね。

しかし、いくら見た目は華やかでグラマラスでも、

現代の女性たちの心身には、もうニュールックはフィットしない。

先日のカンヌ映画祭でアメリカの人気女優さんが

50年代のプラダのアンティークドレスを着用したのですが、

パーティーの席上で倒れるという騒動がありました。

コルセットで締め上げるニュールックなドレスの

サイズがきつすぎたためのようです。

女性たちは、もう戻れないし、戻らない。

ぴったりした洋服、プロテクターのような肩パッド、

うっかり足を踏まれたら怪我しそうな10cm以上のピンヒール。

正直、自分も、それがお洒落だと思って、身につけていたこともある。

でも、着心地の良い洋服、歩きやすいローヒールの魅力を知ってしまった今、

もう、戻れないし、戻らない。

現代のTPOに沿った「社会通念」。

みんなで考える時期に来ているような気がするよ。

災害の多い国の職場でヒールを強要することは

働く人の安全にもかかわってきたりもするよね。

帰宅難民となった時にハイヒールで歩けるか。

そもそも、いざという時に、走れるか。

#Kutoo。

誰もが働きやすい靴を。

それが現代のニューニュールックなんじゃないかしら。

ね?ココ・シャネルさん。

(写真は)

初夏のバラ。

季節の花は美しい。

いつの時代も変わらない、ね。