蝦夷ミント

小さな緑の

可愛い野草。

白砂青松、

美しい砂浜を守る。

香り高き蝦夷ミント。

えっと、予定では

ロンドン土産の「ショートブレッド」続編の予定でしたが、

昨日、思いがけず、季節の到来物を頂戴したもので、そのお話を。

今年も初夏の浜辺から届けられました。

香り高い天然物の「ハマボウフウ」。

ハマボウフウはセリ科の多年草で、

海岸に面した砂地に分布、かつては日本各地で見られましたが、

開発た護岸工事による砂浜の減少や乱獲などによって

現在では非常に希少なレア野草となっています。

スーパーの香味野菜コーナーなどに並んでいるのは大体が栽培物で

天然の自生物はもはや高級料亭などでしかお目にかかれない、らしい。

なんとありがたや。

久しぶりの金曜ごはん、

いそいそと艶々美しい浜辺からの贈り物をお料理しました。

たっぷりの冷たい流水で砂をきれいに洗い流し、

半分はさっと茹でて、八方だしでおひたしに。

もう半分は水気をよ~く拭いて薄めの衣をつけ、

オリーブオイルでカリッとフリット風天ぷらに仕立てました。

さあ、まずは揚げたてのハマボウフウのフリット。

沖縄の美味しいマース(お塩)をちょいとつけてパクリ。

う~ん・・・この五月の風が鼻腔を駆け抜けていくかのような芳香よ。

セリ科独特の爽やかな芳香にうっとりします。

ハマボウフウのこの香り・・・ミントにも似た清涼感が特徴で、

我が家ではこの北海道の初夏の浜辺からの贈り物を

勝手に「蝦夷ミント」と呼んでいます(笑)。

続いてハマボウフウのおひたし。

沖縄のカチュー(かつおぶし)で濃いおだしをひき、

味醂と醤油を8:1:1を加えた八方だしが

ハマボウフウの食感、甘み、芳香をさらに引き立てています。

繊細な初夏の蝦夷ミントを昨日はきりりと冷えた白ワインとともに。

オートラリアのシャルドネ、コスパ良し、

ハマボウフウとのマリアージュも最高。

日本の海浜の美しさは白砂青松などと謳われますが、

その風光明媚な景観に、

実はひそかに役立っているのがこのハマボウフウ。

漢字で書くと・・・「浜防風」。

根を深く深く砂の中に伸ばすことで、

浜辺の砂が風で飛び散るのを防いでいることから名付けられたとか。

砂地を這うような背の低い可愛い葉っぱの下に

しっかり深く深く根を伸ばすことで

「浜暴風」から砂地を守る「浜防風」。

健気だ。誰に頼まれたわけないのに、人知れずひっそりと静かに

日本の美しい白砂青松をガードしてくれていたのだ。

グッジョブ、蝦夷ミント。

フリット&おひたし。

季節の野草をたっぷり頂くと、

体中の細胞がリフレッシュ、浄化されたような爽快な気分になります。

なんというか、清浄な気が全身を駆け巡っているような感覚。

昔から薬効作用があるとされるハマボウフウですが、

初夏の穏やかな浜風に吹かれているような、

ちょっと素敵なメンタル効果もあるような気がしてくるなぁ。

ちなみにハマボウフウの花言葉は

「恋の芽生えた瞬間」。

初夏の浜辺を散歩して、

今は少なくなった可愛い葉っぱを見つけたら、

それはきっと、恋の予感、かもね♪

蝦夷ミント。

北海道のハマボウフウ。

ごちそうさまでした。

(写真は)

鮮やかな緑。

ハマボウフウのおひたし。

初夏の風が吹き抜けるような芳香。

めっちゃ、大好き。