お餅と梵語

しっとり。

もちもち。

小さな京のお餅が

教えてくれた

はるかなる梵語。

「お土産があります。楽しみに」。

夫から珍しくカエルコールならぬカエルLINE(笑)。

さては、デパートで開催中の京都展に立ち寄ったな?との推理通り、

通勤バッグから現れたのは、アタシの大好きな京のお餅。

京菓子司「満月」の「阿闍梨餅」でありました。

やったぁ♪久しぶり♪

安政三年(1858年)創業の老舗「満月」の名物「阿闍梨餅」は

しっとり&もちもちした皮の中に

たっぷりの粒あんが詰まった愛らしいお菓子であります。

大正期に二代目が考案したものだそうで、

餅粉に卵を入れた生地に専用に炊かれた大納言小豆の粒あんを包み、

焼き上げてあります。

さっそく、京番茶を淹れて、いただきます♪

う~ん・・・このもちもち感がたまらない。

今大人気のモチモチ系スイーツの元祖とも言えますな。

凄いな、満月二代目、大正期にすでに、

のちの時代のトレンドを予測していたなんて。

京の老舗菓子舗の底力を感じます。

しかも、このお菓子のおかげで、ちょいと教養が高まりました。

「阿闍梨(あじゃり)」という難しい漢字が読めるようになったもん(笑)。

これは比叡山で修業する僧にちなんで名づけられた菓銘。

「阿闍梨」という言葉は高僧を意味する梵語が語源で、

天台宗・真言宗の僧位を表しているそうです。

過酷さで知られる比叡山の千日回峰行を行う阿闍梨が

厳しい修行中に餅を食べて上をしのいだことにちなみ、

阿闍梨が被っていた網代笠を象ったお菓子なのでした。

ぽってりと優しい丸みを帯びたその形は、

未開の蓮華の葉をかたどったものだそう。

7年間に及ぶ厳しい修行を支えた・・・もちもち。

阿闍梨餅。ありがたく、味わうべし。

「阿闍梨」とはもともと、

梵語(サンスクリット語)では「師匠」を表す言葉だそうで、

伝統的な正しい態度、習慣や規範などを知り、保ち、実践する人のこと。

実は老舗「満月」が作るお菓子は

「阿闍梨餅」「満月」「京納言」「最中」のたった4種類だけで

「一種類の餡で一種類の菓子しか作らない」という教えを

ひたすら守り続けているそうで、

その誠実な姿勢は、まさに「阿闍梨」のようではありませんか。

しかももう一つのモットーは

「材料の質を落とさず、値段は極力上げないこと」。

大正11年から吟味した材料で丁寧に作られ続けている「阿闍梨餅」、

そのお値段は、なんと、ひとつ108円。

その企業努力にあんこ好きとしては大いに感謝。

お餅と梵語。

食べて教養が深まる。

京菓子は凄い。

(写真は)

京菓子の名品

「満月」の「阿闍梨餅」。

美味しくて・・・

二個食べたくなる(笑)