令和と蓮華
はらはらと散る
蓮の花のような。
ほんに優雅な
キミの名は
散蓮華。
昨今、中華ブームの我が家。
先週末は狸小路市場の人気店「餃子・小籠包 キリン」を訪問。
お料理については既にご報告いたしましたが、
本日はそのスピンオフ、中華料理に欠かせないある食器、
「レンゲ」についてのお話です。
レンゲはラーメン屋さんでもおなじみの陶器製のスプーン。
底が楕円形の平たい舟状になった形をしていますが、
「キリン」で小籠包とともにテーブルに用意されたそれは、
実にユニーク、初めて見る独特の形状をしていました。
普通のレンゲに比べて底が2倍ほどぐんと深くなっていて、
舟状の縁と舳先?の部分は唇に合わせた膨らみがあるのです。
ちょっとお腹が膨らんだ白い鳩のようでキュートな特製レンゲ。
これが小籠包を食べるには実に使い勝手が良いのです。
底の深いレンゲにすっぽり収まった熱々の小籠包の皮の部分に
箸の先でちょんと穴を開けると金華ハム入りの黄金のスープをがじゅわ~。
その滴る黄金のスープを深い底がしっかり受け止めてくれるのです。
普通の底の浅いレンゲでありがちはこぼれてしまう心配がない。
で、鳥のくちばしのようなレンゲの舳先?から
小籠包の命である黄金スープを思う存分すするわけですね~。
あとは台湾式に生の生姜と黒酢をたら~り、
熱々の小籠包をレンゲをお皿にパクリ♪
まさに小籠包を食べるためだけに生まれたレンゲ。
考えた人、凄い!エラい!
調べてみると、そのエライ人が判明。
「キリン」で使ったのと同じレンゲをネットで発見しました。
商品名は「Wakiya小籠包レンゲ」。
そうです、あの中国料理のカリスマシェフ脇屋友詞さんが
貝印株式会社と共同開発した画期的なレンゲなのでした。
できたての小籠包の熱々スープをこぼすことなく、
美味しく食べられるように考えられたスペシャルレンゲ。
脇屋さん、凄い、超グッジョブ。
ちなみにこの特製レンゲ、柄の部分は短く、底も安定しているので、
小籠包だけでなく、そのまま蒸し料理の容器としても使えます。
一口サイズの前菜などを蒸篭で蒸したり、色々応用できそうだし、
なんといってもコロンとした深めのフォルムが愛らしい。
杏仁豆腐とかプリンなどデザートを盛り付けるのも素敵かも。
ところで・・・ここで・・・はたと素朴な疑問が。
「レンゲ」の名前の由来って・・・何だっけ?
漢字で「蓮華」で書いたりもするけれど・・・。
これも改めて調べてみると、へぇ~!だった。
正しくは「散蓮華(ちりれんげ)」、そういえばそうだったなぁ。
中国や東南アジアで一般に用いられる陶製スプーン(匙)の
日本での呼び名、だそうです。
蓮の花(蓮華)から散った一枚の花びらに見立て「散蓮華」と名付けられ、
単に「れんげ」とも呼ばれるようになったとか。
平安時代に中国から日本に伝えられたそうですが、
本家中国では単に「匙」「湯匙」「匙子」などと呼ばれているらしい。
中国から伝わり、日本で独自の文化として花開く。
これは日本の素敵な得意技なのですね。
「令和」の出典である万葉集の序文も
元を遡れば漢籍を下地にしているそうですし、
蓮華と令和、意外な共通点があるようなないような(笑)。
中国生まれの日常的な小さな食器に
「散蓮華」なんて風流で典雅な名をつけるセンスって
すっごく素敵だと思うなぁ。
小籠包を食べて日本文化の魅力に気づく。
美味探訪は発見の連続、です。
(写真は)
白い鳩のような
小籠包レンゲ。
ね?可愛いでしょ?
凄いでしょ?

