魔法の金沙
金沙。
その意味は
金色の砂。
美味しすぎる
魔法の金沙よ。
年末年始野宮的美味台湾旅リポート。
旅の3日目、2019年元日の夜はミシュランが認めた話題のお店へ。
台北初の「2018ミシュランガイド台北」でビブグルマンを獲得した、
ノスタルジー系台湾料理の「MY灶(マイザオ)」。
1940年代の台湾の路地裏をイメージしたしつらえは
懐かしくほっとした気持ちになります。
MRT「松江南京」駅の近く、ちょっと小道に入ったところに
ひっそりと佇むお店は予約のとれない人気店ゆえ、
日本からしっかりとリザベーションを入れておきました。
「MY灶」の「灶」とは「かまど」という意味。
オーナーのクリスさんが子供時代に食べた家庭料理の味を
熟練のシェフが丁寧に再現、丹念に作られた台湾料理を
昔懐かしい食卓で満喫できる「わたしのかまど」というわけ。
まずは台湾ビールで乾杯!「新年好!」
おつまみとして出されたのがパパイヤのパッションフルーツ漬け。
お漬物が苦手な私は残念ながら味のリポートができませんが(笑)、、
「美味い!これだけでもこの店に来た価値がある!」と夫が大絶賛。
何気ない序章がこのレベル、
むふふ、この先が楽しみになってきました。
予感は大当たり!
「娘二味」という可愛い名前の「イカの黄ニラの炒めもの」は
絶妙な炒め具合と歯触りと洗練された味つけが最高。
海老と豚肉の湯葉巻とイカ団子の盛り合わせはどちらも超美味、
最強ツートップ、「絶代雙喬」なる料理名に大いに納得。
「MY灶」・・・ただものではない。この美味しさ。
そして台北ナンバーワンの呼び声高い人気メニュー「滷肉飯」。
いわゆる台湾料理定番の「魯肉飯(ルーローファン)ですが、
「MY灶」のそれは、これまでの概念を覆すほどの逸品。
八角などの香辛料を使わずに弱火で6時間煮込んだというお肉は
とろとろ、ほろほろのお肉と旨みたっぷりの脂が真っ白なご飯と
混然一体となり、ひとたび頬張れば、お口の中は桃源郷・・・。
こんな魯肉飯、初めて食べた。
余りの美味しさに写真を撮るのも忘れてしまった。
めくるめく美食体験は続く。
鶏肉の甘辛炒め(料理名は忘れちゃった)は悶絶級旨さだし、、
さらに、野菜が食べたくて、お店の人がお勧めしてくれた、
「金沙四季豆」なるお料理にも驚きました。
さっとフリットのように揚げたさやいんげん風のお豆に
黄色みがかった何かがまぶされているようです。
パクリ・・・うんまっ!何だ???これは?!
美味さと驚きと謎の三重奏が押し寄せてくれる。
揚げたての新鮮なお豆の風味と甘みと・・・
なんだろう?初めて味わう・・この魔法のような強烈な旨みは・・・?
人生で味わった旨みのデータを総ざらえしてみますが、
こんな種類の旨みは初めての体験だ。
通りかかったお店のスタッフに
興奮しながら「この旨過ぎる衣の秘密は何か?」と
身振り手振り、日本語、英語で集中尋問(笑)。
しばしの問答の末、おぼろげに判明したのは
「ソルティ―エッグ」=塩漬け卵を使っているらしいこと。
あ~!そうか、台湾名物のあれね~。
「鹹蛋(シエンタン)」
アヒルや鶏の卵を塩漬けにした台湾の伝統的食材。
そうか、この絶妙な旨みはどこか塩鮭にも通じている。
塩蔵で熟成されたアミノ酸が醸し出すアジア伝統の旨みだ。
揚げたての旬の野菜を鹹蛋の黄身を使った衣で和えたのが
この「金沙四季豆」なのでした。
「金沙」とは金色の砂、という意味。
台湾伝統の美味しい金沙でお化粧した、
「四季豆」=旬の豆野菜で、「金沙四季豆」。
伝統的なメニューにひと手間もふた手間もかけて
モダンにアレンジしていく現代進行形の台湾家庭料理。
ミシュランが「わざわざ来る価値がある」と評価した、
ビブグルマンの称号を獲得した数少ない台湾料理店。
飛行機乗っても来る価値、あるかも、です。
味は超一流ですが、お店の雰囲気は
料理上手なおばさんのお家にお邪魔したみたいな
懐かしい温かさに満ちています。
1940年代の台湾の路地裏で絶品家庭料理を満喫。
時空を超えた美味しさに遭遇でくる台北ビブグルマン店。
「MY灶」。
台湾美味の奥深さを知る。
(写真は)
魔法の金沙。
見た目は地味ですが、
日本ではまず食べられない一品。
「金沙四季豆」。
何気ない野菜料理が
とんでもなく美味い。

