世界最強角煮
高さ5.7cm、
幅6.6cm、
厚さ5.3cm。
美食台湾が誇る
世界最強角煮。
年末年始美味台湾旅リポート。
番外編の台湾映画「モンガに散る」のお話をはさんで、
今日から再び旅の二日目、2018年12月31日大晦日の台北へ戻ります。
時折小雨そぼ降る冬の台北らしい空模様のもと、
朝一番で台北最古の古刹龍山寺へ参詣、清朝時代の建物群「剥皮寮歴史地区」、
昔ながらの庶民の台所「東三水街市場」などをのんびり散策。
門前町の老舗甘味店「三六圓仔店」でほっこり一息入れ、
さあ、午前中のメインイベント、あの王道ポイントを目指します。
台湾旅行で外すことのできない鉄板観光スポット、
言わずと知れた「國立故宮博物院」であります。
中国歴代皇帝の宝物や芸術品など最高峰の文物を有する博物館で
その収蔵品は70万点以上、全て見るには6年以上の歳月がかかるといわれ、
中華文明のコレクションとしては世界一。
世界四大博物館のひとつとして超有名、行かないわけにいかない(笑)。
街中にあるパリのルーブルやNYのメトロポリタン美術館と違って、
故宮博物院は台北市内の北部の山あいにあるため、ちょっと遠出。
市内からのアクセスはバスかタクシー、MRT(地下鉄)がありますが、
昨日空港到着後すぐに悠々カードをゲットしているのでMRTを選択。
40分待ちの「福州元祖胡椒餅」を潔く諦め(笑)目の前の龍山寺駅へ。
台北市内を移動するにはこのMRTが実に便利なのです。
市内を網の目のように縦横に走るMRTは旅人の強い味方。
龍山寺駅は地下街も兼ねた広大なコンコースが広がっていましたが、
漢字と英語の案内標識が実にたくさん設置されているのでまず迷いません。
各路線は色別に表示されているのでめっちゃわかりやすい。
故宮博物院へはここからブルーの板南線に乗って二つ目の台北車站駅で
赤い淡水信義線に乗り換えて6つ目の士林駅へ向かいます。
そう、あの最大規模の士林夜市で有名よね。
乗り換えもさくさく、混雑していてもお年寄りにはさっと席を譲る。
台北市民の足、MRT車内はストレスなしで過ごせますねぇ。
ほどなく士林駅に無事到着、ここからはバスかタクシーになりますが、
時短を優先して駅前から黄色いタクシーに乗って目的地へ。
10分もかからず、150元くらいだから600円程、タクシーで正解。
さあ、着きました、國立故宮博物院!
おおお~、広大すぎて全容が視界に入らない。
深山幽谷の風情がある緑の山あいに宮殿のような美しい建築群が聳える。
今でも皇帝がお住まいなのではないかと錯覚するほど威風堂々。
すべて観るには6年間と言われますが、それほど長居はできないので(笑)、
それぞれのニ-ズに合わせて効率的に回るプランニングが必要、
ま、初めての今回は目玉のあれとあれに絞ることにしましょう。
入り口から本館までも200mほどの距離がある。
やっぱ、スケールが皇帝級よねぇ~なんて思いながら正面玄関へ到達。
な・・・なんだなんだ!?この人だかりは???
玄関ロビーから人が溢れんばかりの超超大混雑。前へ進めない・・・。
実は明日の元日が無料開放されるらしいので、
あえて混雑を避けて今日にしたのに、どういうこと?
なんとか人波をくぐりぬけて館内に入るものの、
あまりの人混みにどこがチケット売り場かわからない。
案内スタッフらしき人に何度か聞いてみるが、彼らもテンパっていて
荷物がどうこうとか、ロッカーがどうこうとか、よくわからない。
どうやらリュックだけはロッカーに預けないと入場できないらしく、
夫は預けましたが、私のトートバッグはOKなんだとか。
けっこうデカイけどね(笑)、まあいいか、気をつけます。
なんとか行列らしき場所に並ぶと意外にすんなりチケットゲット。
どうやら中国からの団体客ご一行様が大挙して到着したゆえの大混雑らしく、
結局、到着してから入館するまでに30分以上かかってしまいました。
まさか、故宮博物院でのっけからこんなに汗をかくとは思いませんでしたか、
さあさあ、時間も限られています、お宝へ一直線。
故宮博物院の展示は青銅器、陶磁器などカテゴリーに分け、
時代別に展示するという方式になっていますが、
ほとんどの人が一気に3階を目指します。
お目当ては故宮が誇る必見の二大名宝「肉形石」と「翠玉白菜」。
どちらも清代に作られた精巧な玉の工芸品。
世界で一番有名な、値段のつけられない角煮と白菜、であります。
3階へ上がり、あとはもう人の波に続けばOK。
世界中から訪れた人々が角煮と白菜(笑)をめざしています。
う~む、なんだか、同じようなシチュエーションを過去にも体験したような。
そうだ、パリのルーブル美術館でのモナ・リザ、
カイロ考古学博物館でもツタンカーメンの黄金のマスクへと連なる人波だ。
この人波の先に、世界の宝が待っている。
はたして・・・
照明を落とした小部屋の中央のガラスケースの中に、
ちょうど食べ頃サイズの美味しそうな角煮、
いやいや、世界の名宝「肉形石」が鎮座しておりました!
高さ5.7cm、幅6.6cm、厚さ5.3cm。
層状になった瑪瑙の自然石に細かな細工を施し
「東坡肉(豚の角煮)」そのままに制作された名宝。
ぷるぷるした飴色の皮には毛穴を模した穴が穿たれ、
とろりとした脂はいまにも溶けだしそうで
その下には肉汁をたっぷり含んだジューシーなお肉。
思わず箸を入れたくなるような精巧な三層の肉形石は
超人的な研磨と着色の技術によって生まれたもの。
自然と人為を絶妙に調和させた超絶傑作は
まさに世界最強角煮、でありました。
しかし、正直に、告白しよう。
世界的な名宝を前に、食いしん坊はただ思った。
「美味しそう・・・」。
精巧な彫刻技術や美術的価値云々よりも
世界で一番食欲をそそる食品サンプルに見えちゃったのだ。
やばい・・・お腹がすいてきた(笑)。
おっと、
角煮を堪能したら、お野菜もね、
あれ?白菜は・・・?
世界で一番美しい白菜の行方はまた明日。
(写真は)
世界で一番、
お腹がすく名宝。
故宮博物院の「肉形石」。
清代の宮廷に飾られていたとか。
どこ?食堂?

