名古屋カルボナーラ

大須観音のお膝元

善男善女に愛された

名古屋デミグラス。

蓋を器にふ~ふー、

味噌煮込みカルボナーラ。

名古屋ビジネス旅の最終日、夕方の飛行機までの半日街歩き。

朝から名古屋モーニング、天下の名古屋城見学、

近世武家文化を結集した徳川美術館の名品にうっとり、

特別公開の国宝「源氏物語絵巻」にも謁見、

一旦、瀕死のスマホをホテルで充電しながら

名古屋めしランチの名店をマップで捜し、

いざ、食べ歩き天国大須へ。

時刻はすでに午後2時近く。

残り時間も刻一刻と迫ってきました。

朝とは打って変わって大賑わいの大須商店街を

かなり前のめりで前進(笑)、万松寺通りを突っ切り、

大須本通り沿いの風情ある味噌煮込みうどんの老舗、

「にこみ たから」へ。

昭和39年(1964)大須で創業以来、

昔ながらの古き良き味を継承している風情ある専門店。

木造の一軒家、藍の暖簾にガラスの陳列棚、

店構えが早稲田通りにあった味噌煮込みのお店とそっくり、

初めてなのに懐かしいデジャブな感覚に包まれます。

生まれて初めて体験した味噌煮込みの衝撃を

今もはっきり覚えています。

お店の名前は忘れたけれど(笑)。

おっと思い出に浸っているヒマはなかった。

さっそくちょっと遅めの名古屋めしランチだ。

「いらっしゃいませ~、奥へどうぞぉ~」。

お昼どきを過ぎてもほぼ満席の店内には

招き猫や七福神の置物などがあって下町情緒たっぷり。

大須演芸場が近いこともあって、

噺家さんもよく訪れるというのもうなづけます。

三世代の家族連れやご夫婦連れなどご近所さんに混じって

女子一人旅風の観光客もちらほら。

初めてでも安心して入れる庶民的な雰囲気が嬉しい。

奥の座敷の落ち着いてお品書きを見る。

「味噌にこみ」「玉子にこみ」「かしわにこみ」などの単品と

ご飯がついた定食がある。定食?にこみをおかずにってことか。

大人しく「玉子煮込み」を注文。

ん?お品書きとともに何やら指南書発見。

1、ご飯と一緒に注文(お腹に余裕があればぜひ)

2、蓋を取って八丁味噌の香りを楽しみ、蓮華で汁を飲む

3.まずは玉子をからめて名古屋流カルボナーラ

4、土鍋の蓋を器に使う

5、ご飯に汁をかけて最後は味噌リゾットに

な~るほど「玉子にこみ」にして大正解!

ほどなくベテランの女店員さんが熱々の土鍋を持ってきた。

グツグツ、グツグツ、おおお~地獄の釜のごとく煮えたぎっている。

火傷しないようにそ~っと蓋を開けると・・・

おおお~、何と表現すべきか、このディープな濃い色。

10日間煮込んだデミグラスソースのようだ。

まずは指南書に従って香りを楽しむ。

うわぁ・・・大豆が発酵した独特の芳しい匂いにうっとり。

う~ん・・・味噌というよりの豆鼓た大徳寺納豆の香りだ。

何とも言えない深い深いアロマ・・・

かすかにカカオ豆やコーヒー豆ににも似た香りもする。

とにかく複雑で、大人な香り。

熱々のお汁を蓮華ですくって一口。

深い。旨い。コクがあるけれど後味すっきり。

地獄、いや極楽の釜の中心に落とされた玉子をそっと割り、

濃厚な汁で直接に煮込まれた生うどんを絡めて・・・

ふ~ふ~、とろり黄身をまとったそやつを口へ運ぶ。

うんまぁぁぁぁぁい!

まさに指南書にあるごとく。

これは・・・名古屋カルボナーラだ。

胃袋に自信があればご飯を投入して〆は味噌リゾットかぁ。

名古屋めしとイタリアンの知られざるつながり。

美味い郷土飯に国境はない。

大須観音参りの後は

たからのにこみ、かぁ。

はふはふ言いながら土鍋を囲む人々は

みんなとっても和やかな良い表情をしていた。

尾張名古屋の善男善女に愛されてきた味、なのね。

本場のにこみに、脱帽。

(写真は)

「たから」の玉子にこみ。

八丁味噌の極楽が

煮えたぎる(笑)。

土鍋の蓋を器に

フーフー、ハフハフ♪