カイの恵み

北の

広い大地よ。

ここに生まれたものへの

リスペクトをこめた

「北加伊道」

今年は北海道命名から150年。

節目の年を記念した生まれたお菓子が

六花亭の「北加伊道」。

ちょっと渋めのパッケージに包まれた

とっても美味しいパイ饅頭であります。

春に発売されていましたから、

もう何度か味わう機会があったのですが、

先日、お茶の時間に食べようとして、今更ですみません、

気づきました、ちょっと不思議な逆さまの地図。

北海道の南北が上下逆に描かれている・・・。

そうだ、かの松浦武四郎ゆかりのお菓子だったのでした。

松浦武四郎は「北海道の名付け親」と言われる探検家。

江戸時代の終わりから明治にかけて6度に渡って蝦夷地(北海道)を探査、

アイヌの人々とも交流を深め、蝦夷地の詳細な記録を残しました。

1869年(明治2年)に武四郎が作り、開拓使から出版されたのが

この逆さまの北海道地図。

北海道という名前が正式に決まって

はじめてつくられた記念すべき地図なのです。

明治新政府成立後、武四郎は開拓判官に任命され、

「蝦夷地」に変わる新しい名称を考えるミッションに携わり、

「日高見道」「北加伊道」「海北道」「東北道」「千島道」の

6つの名前を提案、その中から選ばれたのが「北加伊道」で、

「加伊」を「海」に改られて、正式に「北海道」に決まった、というわけ。

確かに6つの中で「ほっかいどう」が最も発音しやすい。

音的にも「北海道」は正解だったと思われます。

名付け親である武四郎が

「北加伊道」に込めた思いを象徴するのが「加伊(カイ)」という言葉。

蝦夷地に暮らすアイヌとの人々の協力を得て寝食を共にしながら

6度もの探査を成し遂げた武四郎は豊かなアイヌ文化や生活を

広く紹介することにも力を注いでいました。

こうした中で出会ったのが「カイ」というアイヌ語。

幕末に天塩川流域を調査中に出会ったアイスの長老アエトモから

「カイという言葉にはこの地で生まれたものという意味がある」と教えられ、

「北加伊道」にその意味を込めたと自身の日誌に記しています。

ちなみに「加伊」は熱田大神宮縁起という書物に出てくる字だそう。

つまり「北加伊道」という名前には先住民族であるアイヌの人々への

深いリスペクトの思いが込められているのですね。

そこは北のアイヌ民族が暮らす広い土地であると。

それから150年。

私たちも「この地で生まれたもの=カイ」の一人だ。

北の広い大地からは豊かな作物が育ち、

美味しいお菓子もたくさん、たくさん、生まれています。

甘い「カイの恵み」『北加伊道』。

先人に感謝して、いただきます♪

(写真は)

逆さまの北海道地図にご注目。

武四郎さんにも食べさせてあげたいな。

北海道生まれの美味しいパイ饅頭。