まれびと来訪
ナマハゲ
トシドン
アマメハギに
パーントゥ。
まれひとに吉報来訪。
ここではない異世界からやってきて
人々に豊饒、幸福をもたらす不思議な存在。
日本各地に伝わる10の「来訪神 仮面・仮装の神々」が
ユネスコの評価機関によって無形文化遺産に登録を勧告され、。
11月にも正式に決定される見通しだそうです。
やったね、ナマハゲ、トシドン、パーントゥ。
世界に誇る日本の来訪神=まれびとに吉報です。
一年に一度、仮面仮装した異形の姿で現れ、
幸福や豊饒をもたらすとされる来訪神信仰は世界各地にありますが、
登録される見通しとなった全国10地域の神々のインパクトは半端ない。
秋田県「男鹿のナマハゲ」岩手県大船渡市「吉浜のスネカ」
宮城県登米市「米川の水かぶり」山形県遊佐町「遊佐の小正月行事」
石川県輪島市・能登町「能登のアマメハギ」佐賀市「見島のカセドリ」
鹿児島県薩摩川内市「甑島のトシドン」鹿児島県三島町「薩摩硫黄島のメンドン」
鹿児島県十島村「悪石島のボゼ」沖縄県「宮古島のパーントゥ」。
朝刊に並んだ10の「来訪神」たちの写真に目が釘付け。
いずれ劣らぬ強烈キャラは確かに世界遺産級、であります。
イマドキ言葉で言えば、まさに超インスタ映えする神さまたちは
スマホもSNSもない昔々から日本各地で大切な年中行事として、
地域の人々によって受け継がれてきたのでした。
ユネスコの無形文化遺産登録をきっかけに
小さな島や地域に大きな注目が集まりそうですが、
記事によると、神様たちも色々ラクではないらしい。
たとえば、大晦日に山から下りてきて集落を回り、
厄を払って新年の福をもたらすナマハゲは
今も男鹿半島の80以上の地区で継承されていますが、
かつては独身の若い男性が務めていたナマハゲも近年は「高齢化」、
50代のナマハゲさんも珍しくないらしい。
さらにナマハゲさんが家に入ろうとしても「床が汚れる」、
「もてなしの料理を作る暇がない」などと断る風潮が広がっているとか。
こうした現代的な理由、事情から
ナマハゲさんを招き入れる家は地区の2割ほど、なんだそうです。
う~む・・・ナマハゲさんも・・・つらいよ、ですなぁ。
また強烈キャラ度はナンバーワンレベルの宮古島のパーントゥ。
泥だらけの蔓草だらけの神々が子供たちに
くさい泥をなすりつける習わしで知られますが、
泥をつけられた観光客がクレームをつけるケースもあったらしい。
そんなぁ・・・泥が厄を払い、福をもたらすんですけど・・・。
パーントゥも・・・つらいよ。
地域で受け継がれてきた大切な年中行事が
世界的に注目されることは誇らしく、嬉しいことですが、
神々のヴィジュアル的なインパクトの背景や、行事の意味、
歴史的背景も含めてきちんと伝わっていくといいですよね。
山から下りてくるナマハゲさんが靴カバー履いてるわけないし、
泥をつけたパーントゥにクリーニング代請求なんてできない。
彼らはここではない異世界からやってきた「まれびと」。
大抵のことはコントロールできると思い込んでいる我々に
一年に一度やってきてそんな思い上がりを戒めてくれているのかも。
人間には計り知れない大きな存在への畏怖を
忘れちゃいけないんだよなぁ、きっと。
ふとある情景が強烈に蘇ってきた。
小さな頃、獅子舞のお獅子に頭を噛まれてた物凄く怖かったこと。
アタシは死ぬほど怖いのに、周りの大人はみんな笑っていて、
あろうことか、アタシを抱っこしていたおばあちゃんは
まるで人身御供を差し出すように小さな孫の頭を
赤い顔して金色の歯をカタカタ言わせたお獅子に噛ませたのだ。
人生で初めて人間不信に陥った瞬間だったが(笑)、
この世が理屈通りに動いていないことを知った瞬間でもある。
一生懸命働いても
人間は不作や飢饉や病気や貧困に見舞われてきた。
だから人々はここではない異世界から来訪するまれびとに祈ったのだ。
あえて泥を塗られたり、幼子の頭を噛ませたり、鉈をふるって吠えたり。
スマホやSNS全盛の現代でも、根源的な祈りの姿は消えていない。
頑張れ、ナマハゲ、パーントゥ。
(写真は)
ハロウィン饅頭。
かぼちゃのお化けも
来訪神?まれびと?



