飛ぶ豆

清々しい緑。

ぷっくり可愛いカタチ。

見て可愛く、

食べて楽しいお豆。

世界が夢中のEDAMAME。

もぎたての枝豆をいただきました。

鮮やかな緑に敬意を表してすぐに茹でましょう。

多めのお塩でよくもんでうぶ毛を落とし、

ぐらぐら沸騰したお湯に塩を入れ、そのまま投入、

目安は4分と言われますが、あちちっ!

念のため、鍋から熱々のひとつを取り出し硬さを確認、

余熱分も計算して、少々早めにザルにあげます。

だてにいくつもの夏を過ごしておりません。

人生を重ねるごとに枝豆茹でもぬかりなし(笑)。

ザルに揚げた熱々茹でたての枝豆に

ささっと沖縄の美味しいマースで化粧塩すれば完璧。

食べごろに冷めれば塩加減も硬さも丁度よくなるよねぇ。

さあ、おいしく茹で上がりました。

真夏日の夕暮れ、

汗をかきながら茹でた枝豆でキンキンの缶ビールで乾杯!

なんちゃっておうちビヤガーデンよねぇ~。

北海道の豊かな大地で育った枝豆、

目が覚めるような鮮やかな緑のさやを押すと、

ピュッと元気よくぷっくりしたお豆が口に飛び込んでくる。

う~ん、甘みも旨みも香りも最高。

「美味しいね~」「うん、ぷりぷりぱんぱんだね~」

夫と一緒に食べながらお喋りしながら次から次と手が止まらない。

夏の美味しい無限ループ(笑)。

枝豆は人を笑顔にするおつまみだ。

だって枝豆食べながら機嫌の悪い人って見たことないでしょ?

味や香りはもちろん、食べる行為が最高に楽しいお豆だと思う。

今や枝豆は「EDAMAME」として英語にもなり、

海外のスーパーや野球場のフードコートにも登場する人気者。

2014年の検索キーワードランキングの「和食部門」で

「すし」に続いて堂々2位にランクイン、ちなみに3位は「ラーメン」。

凄いよ「枝豆」、刺し身や天ぷら、照り焼きよりも世界的トレンドなんだ。

ヘルシーで美味しくて高級和食よりもずっとお手頃価格ですものね。

で、世界が「枝豆」に夢中になるもうひとつの要因が

この「楽しさ」、なんじゃないかと思うのです。

豆を食べる文化圏は世界中にありますが、

さやからダイレクトに豆を押しだして食べる「枝豆」は超ユニーク。

手づかみでぷっくりお豆をぴゅっと押し出してお口へ放り込む食べ方は

大人はもちろん、世界の子供たちも夢中になるようで、

アメリカなどではスクールランチに取り入れる学校もあるとか。

楽しく食べられる栄養豊富な健康野菜、「枝豆」はエライ。

国籍、世代を問わず「枝豆」は人を元気する。

「枝豆や三寸飛んで口に入る」。

正岡子規が亡くなる1年前の明治34年9月30日に詠んだ句です。

すでに病臥に伏していましたが、この日の「仰臥漫録」には

前述の作品を含めて12句もの枝豆の句を詠んでいるのです。

珍しく体調が良かったと思われますが、

ぽんぽん弾ける枝豆に元気をもらったのかもしれませんね。

枝豆や三寸飛んで口に入る。

なんとも食いしん坊だった子規さんらしい一句です。

ぷっくりしたさやから丸々したお豆がはじけ飛ぶ様子、

子供のように大口開けて枝豆を食べる俳人の姿が目に浮かびます。

三寸・・・一寸=3.03cm×3ってことは9.09cm、

うふふ、10cmもお豆が飛ぶ、なんて元気な枝豆でしょう。

健やかに飛ぶ枝豆は生命力の象徴、だったのかも。

同じ日に子規はこんな戯れ歌も作っています。

「枝豆 枝豆 ヨクハヂク枝豆 プイト飛ンデ 三万里(後略)」。

身は病に臥せながらも俳人の心は自由だった。

枝豆三寸飛ばして食べながら、創作魂は軽々と三万里の旅へ。

飛ぶ豆に病床六尺の無限なる宇宙を想う夏、でした。

(写真は)

元気な緑の北海道産枝豆。

ポルトガルのトマトのお皿に盛ってみた。

三万里飛べたら、リスボンまで軽々、だね。