巡礼のおとも

軽くて甘くて

栄養豊富で。

素朴な焼き菓子は

聖地への道の名物。

巡礼者の甘いおとも。

ポルトガル旅のお土産話その3。

夫が持ち帰った出張土産にまつわるあれこれエピソード。

本日はポルトガルからスペインへワンディトリップ。

そうなのよねぇ、ヨーロッパはお隣の国まで日帰り旅ができちゃうのよね。

パリから朝の特急列車に乗ればブリュッセルでランチも楽々可能。

その気になればロンドンでフィッシュ&チップスだって食べられます。

ポルトガルに行ったなら、ついでにスペインもね♪

リスボンから北へ300km、ドウロ川河口に位置するポルト。

このポルトガル第2の都市を起点に超有名な世界遺産の街、

スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへ日帰り旅ができるのです。

朝にポルトを出発、車で4時間ほどでローマ、エルサレムと並ぶ、

世界三大巡礼地に到着。大聖堂や歓喜の丘土を見学、ランチをとって、

お土産を買って、その日のうちにポルトへ戻れちゃうのですね~。

ヨーロッパの度は一度で二度美味しい。

というわけで、ポルトガル土産の中に紅一点(笑)、

巡礼の地サンティアゴ・デ・コンポステーラ名物のお菓子がありました。

おおお、昨日のケイジャーダにも負けない超素朴な紙箱。

お菓子の名前は「Caprichos de Santiago」と読めますねぇ。

巡礼路のシンボル帆立貝と大聖堂、聖人ヤコブのイラストが

この地の歴史を物語っています。

そうだった。

サンティアゴ・デ・コンポステーラが聖地とされるのは

聖ヤコブの遺骸があるとされるからでしたねぇ。

サンティアゴ=スペイン語で聖ヤコブって意味だった。

箱に描かれた聖ヤコブは馬に乗り軍旗を翻した勇ましい姿。

中世期にイベリア半島を支配していたイスラム教国への抵抗運動、

レコンキスタと連動した当時の聖ヤコブ信仰崇拝を感じさせます。

旅のお土産菓子の箱で世界史の復習をする(笑)。

歴史の重みを感じさせる箱ですが、持ってみると、軽い。

レトロな薄いボール紙製の箱のふたを開けると、

ザ・簡素。ビニール袋に焼き菓子が無造作に詰められている。

袋の口に至ってはくるくるねじられてまとめられているだけで、

テープやクリップで止められてもいない。余りの潔さ、素朴さに感動。

個別包装、真空包装、時には過剰包装な日本のお土産菓子に慣れた目には超新鮮。

感動しながらビニール袋を開けると・・・

ふわぁ~~~!おお~芳しいアーモンドの香り。

ゴツゴツとちょっといびつ、大きさも不揃いな焼き菓子が現れた。

超素朴な簡易包装にも関わらず、原形を保っているのに驚き。

薄茶色をした焼き菓子の表面に砕いたアーモンドが見え隠れ。

う~ん、昔ながらのアーモンドクッキーのようだ。

さっそくひとつ、手づかみでいただきます。

うわっ、軽っ。羽のように軽いクッキーに驚き。

カリッ・・・サクッ・・・う~ん香ばしい。

アーモンドの香りと純粋な甘さが口の中に溶けていく。

スペイン語の原材料表示はよくわかりませんが、

アーモンド、卵白、お砂糖のみで焼かれた、

100%ナチュラルなメレンゲクッキーと思われる。

なんというか、純潔なアーモンドクッキーだ。

「甘さ控えめ」が誉め言葉になっている昨今では

ちょっと甘すぎると感じるかもしれませんが、

この純粋な甘さこそが巡礼路のお菓子なんだなぁと思う。

クッキーが売られていたサンティアゴ・デ・コンポステーラの旧市街は

遥か昔から巡礼者たちをもてなしてきた小さなお店が立ち並んでいて、

そんなお店に売られているのが名物菓子のこのクッキー。

北スペインガリシア地方特産のアーモンドとお砂糖をたっぷり使い、

しっかり焼きあげて水分を飛ばした焼き菓子。

軽くて、甘くて、栄養豊富、かさばらず気軽に食べられて、

その甘さが旅の疲れを癒してくれたに違いない。

巡礼者のお楽しみ、お土産に買うお菓子の定番・・・。

う~む・・・最近食べた何かに似ている・・・。

そうだ、赤福だ。

見た目も重さも材料も全然違うけれど、

長い長い巡礼の旅のゴールで待っていてくれるご褒美の甘いもん。

伊勢の赤福とサンティアゴ・デ・コンポステーラのクッキー。

なんだか共通点があるような気がしますねぇ。

そうそう、サンティアゴ・デ・コンポステーラにはもうひとつ、

アーモンドの粉と卵と砂糖だけで作られた

「タルト・デ・サンティアゴ」という名物菓子もあるそうです。

聖ヤコブの遺骸が祀られている修道院で作られたのが始まりで、

粉砂糖で描かれた十字架のシルエットが印象的なケーキ。

こちらはまさに赤福同様、日持ちしないし、崩れやすいし、

日本まで持ち帰るのは不可能ってことで、今回はお預け。

それにしても祈りの地には必ず美味しい郷土菓子がある。

ポルトガル~スペインお菓子巡礼の旅も惹かれるなぁ。

洋の東西を問わず

巡礼のおともには甘いお菓子。

神様と一緒にいただきましょ。

(写真は)

中世からの巡礼の終着地。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ。

旅のお土産には軽くて甘いアーモンドクッキー。

超素朴な簡易包装にやられるぅ~♪