情熱豆腐
どっしり重く、
がっしり硬く、
ごっつく大きく、
アジクーターでアチコーコー。
島が誇る情熱豆腐。
連休後半は桜色の雨の朝。
満開だった桜並木に五月の雨がそぼ降り、
濡れた歩道に桜色の川ができています。
散った花びらが作り出す美しくも切ない情景。
そうだ、花筏って言うんだった。
開花を待ち焦がれた桜の花。
いつかは散るのが運命とは知っていても
花散らしの雨を恨めしく見つめる朝。
今年もきれいに咲いてくれてありがとうね。
葉桜からやがて小さなさくらんぼが成る初夏へ。
桜並木の春夏秋冬に寄り添っていきましょう。
花散らしの雨にいささか感傷的になっていましたが、
さてさて、うりずん沖縄プチ旅最終日のリポートを続けます。
午後の帰りの飛行機が飛び立つまで、沖縄を楽しむべく、
最終日の朝、恒例の公設市場界隈をぷらりお散歩中。
創業60年を超えるレトロな「松原屋製菓」さんで
素顔の気取らない沖縄のおやつを買い出し、
牧志公設市場を過ぎてさらにディープゾーンへ。
一気に地元色が濃くなる新天地市場本通りでは
クールビューティーな看板美人猫「マリコ」に遭遇、
スマホを向けてもみじろぎもしない神々しいポーズに感動。
自由気ままなさまざまなキャラの島猫に出会える、
那覇のマチグヮー(市場)界隈は
グルメやショッピングだけではなく、
猫好きにとっても魅力的なスポットでもあります。
黒白ビューティーな「マリコ」に出会った新天地市場本通りを
さらに奥へ進んでいくとアーケードの終点太平通りに入ります。
金物から仏具まで揃う老舗の荒物屋さんやさしみ屋さん、
近隣のおばぁたちが島野菜をちょこんと並べる露店があったり、
国際通りとは全く違った超ディープな素顔の那覇の風景が続きます。
いいなぁ、大好きだなぁ、この雰囲気。
そんな太平通りの出口(入口?)の角にあるのが
地元の人に愛される「上原パーラー」。
昔懐かしいガラスのショーケースに並んでいる
その場で揚げられたてんぷらやお惣菜、
でっかなジューシーおにぎりやポークおにぎり、
激安価格のお弁当やおかずの盛り合わせなどが大人気。
朝の出勤前のお客さんが次々と弁当を買い求めて、
スクーターに乗って一日の仕事にでかけていきます。
上原パーラーは働くナハンチュウのエネルギー源。
安くて旨くてボリュームたっぷりのおかずが並ぶ横に
沖縄の朝ならではの風景を発見。
ビニール袋にくくられた大きな塊。
そっと触れると・・・おおお・・・あったかい。
そう、アチコーコーの島豆腐、であります。
豆腐の上にあえて「島」を冠する。
そう、豆腐は豆腐でも沖縄の豆腐はちょっと、いやかなり違う。
冷たい水の中でたゆたう本土のそれととは一線を画していて、
大きくて、硬くて、重くて、味が濃くて(アジクーター)で、
何といっても「熱い」=アチコーコー、なのが特徴。
豆腐が、熱い?
本土の豆腐は大豆を煮てから磨りつぶしますが、
沖縄の島豆腐は生の大豆をそのまま磨り、熱を入れて固め、
その朝、出来立ての熱々(アチコーコー)状態で売られるのです。
まさに生まれたてのそのままゆえに味も濃い(アジクーター)なわけ。
上原パーラーの店先には成型前のふわふわゆらゆらの「ゆし豆腐」も。
ああ、近所に住んでいたら、このまま買って帰って、
カチューと醤油をたらっとかけて食べられるのになぁ~。
う~ん、朝のアチコーコー島豆腐を味わうためだけでも
沖縄プチ移住したくなるなぁ。
上原パーラーでお昼ご飯を買う暮らし、したくなるぅ。
だってホント、安くてうまそう、だもん。
なんでも豆腐伝来には二つのルートがあるらしく、
一つは朝鮮半島から沖縄以外の日本各地へ、
もう一つが福建省から直接沖縄へ伝えられたらしい。
福建省の朝の市場にはアチコーコー豆腐並んでいるのかなぁ。
熱い情熱的島豆腐を眺めながら、
食文化伝来の歴史に思いを馳せる。
沖縄旅は発見がいっぱいだ。
(写真は)
朝の太平通り。
上原パーラーの店先の
熱い情熱の島豆腐。
生まれたての味。

