ごめんねトキ

新緑の季節。

若葉の緑に映える

美しいサーモンピンク。

今年のこの時季がやってきた。

ごめんね、トキ。

今週もお疲れさま。

頑張った自分たちをほめる(笑)我が家恒例の金曜ごはん。

昨夜の主役は今が旬のトキスラズ。

秋鮭ではなく、晩春から夏にかけて獲れる若い鮭で

「帰ってくる時を知らない」という意味から、

「時知らず」または「時鮭」、

北海道では親しみをこめて「トキ」とも呼ばれます。

時鮭は産卵前の鮭なので、

筋子や白子に栄養を取られていないため、

脂ののりがよく、身はふっくら、抜群の味がします。

この時季の魚売り場は三陸産の銀鮭や本ますなどなど

魚好きには嬉しいピンク色の鮭祭り、という感じですが、

時鮭はまさに主役。お値段もいいけれど、お味もいい。

2018年初物、敬意を表してシンプルに塩焼き。

おおお・・・美し過ぎるサーモンピンクの身を愛で、

そっと箸を入れると・・・うわぁ・・・身はふわふわ。

100%天然の脂がのった身の旨いこと旨いこと、もう絶品。

遅咲きの八重桜が咲く季節に、今年も会えたね。

いとしのトキ。

産卵を控えてエサも食べずに故郷の川に戻る秋鮭と違って、

雄大な海を元気に回遊している時鮭ですものね。

味が抜群なのは道理でありますが、

でも・・時鮭君も旅の途中だったのよね・・・。

いつもそのことを思い出すと、切なくなる。

時鮭はロシアのアムール川やその支流をめざして

北海道沿岸を回遊中のところを水揚げされるのですよね。

海の水が徐々に冷たくなり、旅の目的地が近くなったなぁ・・・

なんて思っていたところを、人間に捕獲されてしまうわけで。

水揚げ港に近い海域で獲れるため北海道民は恩恵を被っておりますが、

時鮭の身になって考えると、ちょっと、かなり、切なくなる。

いただきます。

美しい桜色の時鮭を前に

いつもよりもさらに心をこめて唱えます。

旅の途中の若い鮭たちの無念を思う。

今年も、ごめんねトキ。

(写真は)

北海道の初夏の味覚。

美味しくてちょっと切ない。

時知らず。

帰る時は、知っていたんだよね。

ごめんね。美味しかったよ。