お喋りな食器

燦燦と輝く太陽。

実り豊かな大地。

今にも動き出しそうな

真っ赤なトマト。

食器のお喋りが聞こえてくる。

旅のお土産はやちむん(焼き物)に限る。

ポルトガル出張に旅立つ夫に「できれば」と

あくまで控えめ(笑)にオファーしたのはご当地陶器。

忙しい日程の中で妻のリクエストに立派に応えてくれました。

遠いかの地から大事に手荷物で抱えながら12時間のフライト、

無事にお持ち帰り。グッジョブ♪

長旅を経て我が家に到着したポルトガル陶器。

なんとまぁ、4点もあるではありませんか。

わくわく、いそいそとエアキャップの梱包をほどく。。

プチプチの下、白い紙を開けると・・・

おおお~、真っ赤なトマトが現れた。

ポルトガルの太陽をたっぷり浴びたトマトそのままのお皿。

今にも動き出しそうな、お喋りしそうな超リアルな器。

これが有名なボルダロの陶器であります。

ポルトガルの中部、古くからの温泉と陶器で知られる小さな町、

カルダス・ダ・ライニーニャで作られているもの。

風刺画家としても名をはせたラファエル・ボルダロ・ビニュエロが

1884年にこの地に窯を開き、キャベツやレモンなど自然の生き物を

そのままかたどったユニークな器を生み出したのが始まり。

ボルダロ・ビニュエロ博物館には

伊勢エビやカエルのお皿、巨大なカニの置物など

ボルダロの鋭い批評性と深い観察力から生まれた当時の作品が収蔵され、

現代のボルダロ社がそれらをモチーフに

自然の息吹が伝わる陶器を作り続けているのでした。

代表的なキャベツシリーズなどは

NYやパリの食器セレクトショップにも並んでいます。

ハワイのウィリアムズ・ソノマでも見かけたなぁ。

超リアルなキャベツのボウル。

そうか、あれもポルトガルはボルダロの陶器だったのねぇ。

「そうそう、キャベツもあったんだけど、ちょっと大きくてね」と夫。

いやいや、真っ赤なトマト、可愛いよぉ~、使えるよぉ~。

ブルスケッタやカナッペなどの前菜並べてもいいし、

クッキーやチョコ、あられやおかき載せてもいいよねぇ。

なんとも大らかで温かみがあって陽気なお皿。

ポルトガルの太陽をたっぷり浴びた

ご機嫌なトマトのお喋りが聞こえてきそう。

眺めているだけで気持ちが明るくなる。

ポルトガルのトマト畑が目に浮かぶようだ。

カルダス・ダ・ライニーニャにある

ボルダロの工場のファクトリーショップでは

アウトレット製品が市価の5分の1から3分の1のお値段で買えるとか。

うわぁ~、いいなぁ~、ポルトガルの小さな町を

陶器を求めてのんびりドライブ、したくなってくる。

そう、沖縄読谷村のやちむんの里めぐりみたいね。

ぽってり温かみのあるポルトガル陶器と沖縄やちむん

どこか共通点があるんだよねぇ。

陶器の成り立ちや歴史を探りながら

ポルトガルの田舎道を気ままにドライブ。

トマトのお喋りを聞いているうちに

楽しい夢がまたひとつわいてきた。

いつか行きたいな。

ポルトガルやちむんの旅。

(写真は)

真っ赤なトマト。

19世紀から続くボルダロの陶器。

カエルは遠慮するけど(笑)、

キャベツは欲しいな。