ほどほど巻

過ぎたるは、

もったいない。

ほどほどの量で

福を呼ぼうよ。

恵方巻。

やっぱり、ねぇ。

「恵方巻 定着の裏で大量廃棄」。

朝刊の社会面に載っていた見出しを見て

ここ数年、気になっていた光景が蘇りました。

節分の日のスーパーの売り場はどこもかしこも恵方巻だらけ。

いつもはお惣菜やお弁当が並んでいるコーナーには

太巻き、海鮮巻から、とんかつ巻、海老フライ巻、肉巻等々、

文字通り、溢れんばかりの恵方巻のオンパレード。

迫力の光景に驚きつつ、

はたしてこれだけの恵方巻が完売するのだろうかと

内心、かなり心配していたのですが、

今朝の記事を読んで、残念ながら杞憂ではなかったと判明。

福を呼ぶとされる恵方巻は季節商品として定着する一方で、

売れ残った商品の大量廃棄や無理な販売方法が問題になっていました。

記事によれば、節分当日の3日午後には

廃棄食品をリサイクルする工場に

大量の恵方巻関連の食材が持ち込まれていたそうです。

その量はふだんのご飯ものの2倍ほどで

店頭に並ぶことすらなく食品工場から直送されてくることが多いとか。

コンビニなどからの発注に供えて不足しないよう多めに作るためらしい。

一部のコンビニでは恵方巻の販売に対して

「ノルマ」が課されるケースもあるといい、

目標「千本」の4割しか売れず、

社員が40本自腹で買い取った事例などもあるようです。

福を呼ぶ恵方巻も節分過ぎれば需要がなくなり、

バレンタインチョコのように保存も利かないので

売れ残れば廃棄せざるを得ないわけで。

なんとも物悲しく、ほろ苦く、もったいない節分ドキュメント。

こうした恵方巻の悲劇を招かないように

あるスーパーが勇気ある試みを実践しました。

「もうやめにしよう」と節分前の1日にチラシで宣言。

「恵方巻を昨年実績で作ります。欠品の場合はご容赦を」。

その結果、今年は8店舗中5店舗で完売、欠品に対する苦情もなく、

むしろ激励やの電話やメールが多く届き、

もちろん、廃棄は大幅に減ったそうです。

売る側と買う側の双方の意識が合致した嬉しい結果。

やみくもに、大量に、モノを並べ、あげくに大量廃棄って、

なんか、悲しくない?おかしくない?

食品ロスに関する消費者の意識が高まっているし、

売る側も作り過ぎの姿勢を見直すことで

まさに「売り切れ御免」の清々しい節分となったわけですな。

「スーパーは『去年より多く作る』のが常識。ただ人口減の時代、

増やし続けるのは限界があるのでは」。

スーパーの担当部長さんのコメントが実に印象的です。

急速に進む少子高齢化社会の中で消費の現場も

社会の器や実力に見合った成熟を求められているのかもしれません。

売る方も、買う方も、社会全体を見つめる視点から

「お買い物」する時代、なんだよね。

店いっぱいに商品があふれているのが当たり前、

そんな買う側の意識変革もきっと必要なんだよね。

もったいない、を発生させないように、

売る側、買う側も「ほどほど」を思い出そう。

恵方巻が大切なことを教えてくれる。

(写真は)

今年の節分はクーブイリチー。

海苔の代わりに昆布(笑)。

なぜか急に食べたくなった。

立春をよろこんぶ。