指先ひとつ

楽園ハワイで

あわや一時騒然。

バカンス気分を

吹き飛ばしたのは

まさかの、指先ひとつ。

「ハワイにミサイル」誤警報。

いやはや、現地の住民、観光客の皆さんは驚いたでしょうねぇ。

ハワイ州で13日午前8時頃、

「ハワイに向けて弾道ミサイルが発射された」という警報が流れ、

交通は混乱、学校では子供を避難させたりと一時騒然しましたが、

なんと州職員が間違えてボタンを押したためのミスだったというニュース。

そんな、馬鹿な。

いやいや、そんな馬鹿なことが実際に起こっちゃったのですね。

会見した州知事によると「勤務交代時にシステムチェックをしていた際、

職員が間違えてボタンを押してしまった」のだそうで。

コワい、コワい、これだからデジタルはコワい。

うっかり作成文書を指先ひとつで削除しちゃうなんて話はよくありますが、

まさか指先ひとつでミサイル警報が流れちゃうなんて。

一人の人間のミスでこうならないよう改善する、とのことですが、

ダブル、トリプルチェック、よろしくお願いします。

「この時代生きた心地がしないのだなにをするにも指先ひとつ」。

ハワイの誤報ニュースを報じた同じ日、天声人語が取り上げていた、

東洋大学の「学生百人一首」の中の1首です。

情報収集も、発信も、友達との会話も、買い物も、音楽も

日常のすべてがほぼほぼスマホで済んでしまう時代、

デジタルネイティブ世代である若者自身もふと疑問を覚えるのですね。

そうだよね、指先ひとつで簡単に解決できる一方で

指先ひとつで世界に衝撃を与えてしまうことだって、あるんだって

楽園ハワイの出来事が教えてくれました。

指先ひとつで日常が送れる一方で、

本当に指先ひとつで生きた心地がなくなることがある。

間違ってボタンを押してしまった州職員の心情やいかに。

最近の映画やドラマでももっぱら指先が主役。

犯人役が仕掛ける時限爆弾もワンクリックで爆発なんて設定がほとんど。

スマホやパソコンのキーを押すごくわずかな力とその結果、

この間の大きすぎるギャップに、フィクションと知りながら、恐怖を感じる。

一方で災害復興や人道支援など指先ひとつが多くの人々を結び、

大きな力を発揮することも事実なわけで。

指先ひとつが世界を変える時代。

啄木じゃないけど、

思わず、じっと、自分の手を見る。

生きる心地を確かめる。

(写真は)

千疋屋の伊予柑ゼリー。

美しい果物も

熟練の指先が育てているんだよね。

人の手のありがたさよ。